近年、海外進出することに対して意欲的な日本企業が増えてきました。日本国内から海外へ市場を広げることで得られるメリットはそれ程にも大きいものなのでしょうか。
海外進出しやすい環境が用意されていても、入念な準備をしないと失敗する可能性が十分にあるのです。この記事では、日本企業が海外進出する際に知っておくべきことを解説していきます。
海外進出を目指す日本企業が求めることとは
日本国内は人口減少が進み、市場規模も海外に比べると小さいため会社の存続をかけた企業経営が求められます。同業者間の競争の中、生き残るために新たな製品やサービスを生み出し続けなければならない企業も珍しくありません。
海外進出に対して日本企業が求めるのは、市場を日本から海外へ広げることで販路を拡大し、新しいビジネスチャンスを掴むことです。ビジネスチャンスを掴むことで、主力商品のみで勝負できる可能性も出てきます。
海外進出によって、安定した市場を得られる可能性があり、その市場を基に日本での市場規模を拡大したい。これが、日本企業が海外進出に求める条件でしょう。
日本企業にとって海外進出しやすい環境が揃っている
日本企業にとって海外進出は比較的行いやすい環境にあります。近年、日本の食文化や伝統文化などに興味を持っている人が増加してきました。ここからは、海外に日本企業が進出しやすいポイントを解説していきます。
1.日本ブランドへの興味関心が高まっている
寿司やうどんなどの日本の食文化や、着物や焼き物などの伝統文化に興味関心を持つ人も海外では増加傾向にあります。他にも、日本のアニメ文化は海外のカートゥーンに比べ独自の発展を遂げており、その素晴らしさに虜になる人も少なくありません。このように、日本ブランドは時間をかけて確立された結果世界に認められる1つのカテゴリになっています。
日本ブランドにもともと興味関心を持っている人が増えている環境下で、日本企業が海外進出をすれば注目度も高く成功する可能性も高まります。
普段私たちが何気なく扱っているコンテンツにも、海外で受け入れられる可能性があります。日本の文化を扱っているというだけで、注目されやすく製品やサービスの展開の仕方次第では多大な利益が期待できる。そうした環境が海外には生み出されているのです。
2.販路拡大するチャンスがある
日本企業が海外進出することで、販路拡大するチャンスを得ることができます。販路拡大に成功すれば、国内外問わず効率よく増益を狙うことが可能です。この際、海外進出後、いかに日本国内への利益を安定させられるかがポイントとなります。
例えば、国内でヒット商品が出たとします。海外で商品を生産し日本へ納品するまでの流れに利益を捻出できれば、より売上高を強化し、業績の向上が期待できる訳です。
海外進出する日本企業のメリットデメリット
海外進出することで日本企業にはどのようなメリットデメリットがあるのでしょうか。まず、海外進出に失敗する企業のほとんどが、市場展開の初動につまづいているのです。
事前に海外進出するにあたってメリットデメリットを知っておけば、失敗しかけても軌道修正の余地があります。ここからは、海外進出する日本企業のメリットデメリットについて解説します。
1.コストカットできる
1人当たりにかかる時給や税率が低い国に進出することで、日本国内ではコストが高くなりがちな人件費や税金を抑えることができます。そのため、商品やサービスの質自体を下げる必要がなく、質の低下による顧客離れのリスクを減らすことが可能です。
なお、人件費や税金を抑えるためには、日本と同じ、もしくは高い人件費や税金の国に海外進出するケースはほとんどありません。
2.新規事業のヒントが得られる
日本企業は海外進出することで、新規事業のヒントを得ることができます。海外市場には日本市場とは比べ物にならない程の製品やサービスがあるため刺激も多いです。これは日本企業にとって、革新的なアイデアに繋がる情報の宝庫にもなります。
なお、海外拠点を置き新規事業を始めてみたいと考える場合は、自分たちの凝り固まった考え方を捨てることが大切です。そうすることで初めて、海外市場にある斬新な製品やサービスを受け入れ新しいヒントを得られるでしょう。
3.現地の文化や考えに慣れるのに時間がかかる
日本企業が海外進出する上で、悩みの種になりやすいのが、現地との認識のズレです。当然、文化や考えは日本と海外で異なります。そのため、日本での当たり前が、海外では受け入れに時間を要することもあるのです。
そのため、企業には認識のズレを理解し受け入れる準備が求められます。現地の文化や考えを受け入れることができれば、現場のニーズも汲み取り、結果的に海外進出を成功に導きやすくなるでしょう。
4.為替レートによって利益が変化してしまう
海外進出をする上で日本企業が心配になるのが為替レートです。1ドルあたり10円違うだけでも、海外進出した企業にとっては変動の影響を受けやすくなります。特に中小企業にとって、為替レートの変動によりその都度、リスク管理を行うことは困難でしょう。
対策として、輸出入に用いる通貨を円に統一する「円建て」という方法があります。これにより、海外通貨の相場を反映しにくくなりますが、日本円相場のみを意識すればよいため、変動予測が比較的簡単になります。ただし、資本規制が厳しい国では、通貨にドルを選択しなければなりません。
日本企業が海外進出するときの注意点
企業が海外進出を初めて行う場合、注意しなければならない要素が数多く存在します。前述の現地とのズレにより、日本企業のスタンスが上手く受け入れられず海外進出が失敗してしまうことも十分あり得ます。ここからは、日本企業が海外進出する際の注意点を2つ解説します。
1.海外進出する前に効果検証する
海外進出が決定したら、即座に現地に駆け付けてオフィスを開設するものと考える人も多いでしょう。しかし、その方法は多大なリスクを背負いやすく、あまりおすすめできません。
まずは、現地で効果検証(施策がビジネスへと、どの様に影響しているかの検証)を行いましょう。これにより、海外で効果的な商品やサービスを把握すれば、市場への参入がスムーズになります。
近年はインターネットを利用して効果検証を行い、その上で海外進出するケースが増えてきました。SNSやリスティング広告の普及により、現地に足を運ぶことなく海外ユーザーの動向をリサーチすることが可能なのです。
効果検証を軽視してしまうと、現地に海外進出してからうまくPRできず、失敗してしまう可能性があります。入念に現地のリサーチを行うことが、海外進出成功の秘訣です。
2.決断に時間をかけない
日本では1つの決断に時間をかけることは当たり前ですが、海外では素早い決断力が求められます。そのため、決断に時間をかけない方が現地企業との折り合いを上手くつけることができるでしょう。
日本で重要な案件を決定するには確実に時間を要します。ですが、海外ビジネスの場で受け入れられる方法ではありません。
また、海外進出に向けて人材選びをする際も、決断力に長けているかどうかも1つの判断基準にするとよいでしょう。施策の決定権に関するフローも、一定までは現地スタッフの判断で行えるものに作り上げておくことが大切です。
外国人を採用すれば日本企業の海外進出もしやすくなる
近年、日本企業が外国人を採用するケースが増えてきました。外国人を積極的に企業に取り入れるにはさまざまな理由がありますが、その1つが海外進出へと昇華させやすい点です。ここからは、外国人を採用することで日本企業がいかに海外進出しやすくなるのかを説明していきます。
社内のグローバル化が進む
外国人を採用することで、企業内のグローバル化が進み、それを外部へのアピールポイントにすることができます。これにより、海外環境に興味のある人材を採用できる確率が上がる訳です。特にいくつかの国の言語を話すことができたり、海外に長い間住んでいたりする人を採用すれば海外進出もスムーズにしやすくなります。
現地とのズレに対しても、外国人ならば影響が少なく、海外進出のチャンスを上手く活用できる可能性も高くなるでしょう。何より、海外で働くことへのストレスも少なく環境に順応しやすい点が進出時でのメリットとなります。
グローバル化に対応しやすい人材を求める場合は、外国人採用も視野に入れてみるとよいでしょう。
言語の壁に悩む必要がない
外国人を採用し、あらかじめ企業内に多言語環境を構築できていれば、海外進出後も言葉の壁に悩むことがなくなります。海外拠点を開設する際に、自社スタッフ以外にも現地スタッフを数人派遣することもあるでしょう。こうした場合に、日本語と現地の言語を話すことができる人材が派遣できていれば心強いです。
海外在住経験がある日本人スタッフを派遣すれば良いのではと考える人もいるでしょう。しかし、条件に当てはまるスタッフを社員に迎える機会が訪れないのが現実です。そのため外国人を、海外進出を視野に入れて採用した方が手っ取り早いと言えるでしょう。
進出先で信頼されやすい
外国人を採用すれば、海外進出先でも信頼されやすいです。これは、進出時には大きなメリットだと言えるでしょう。特に、出身が進出国または周辺ならば、現地の人の親近感が湧きやすいです。
ビジネスに関するスタンスも日本人と異なる感覚を持っている外国人は、初めて海外進出する日本企業にとって必要な人材です。信頼関係を築き上げる上でも、お互いができるだけギャップを感じずに済むという点は、ビジネスを成功させるために重要なポイントだと言えるでしょう。
外国人雇用の労務管理にはビザマネ
外国人の雇用は、海外進出を狙う上でメリットとなります。ですが、不法就労や在留カード偽造など、企業側に問題が発生しかねないリスクが数多く存在します。ビザマネを導入すれば、こうしたリスクを回避し、安全な外国人雇用が可能となります。
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日本企業は海外進出に意欲的。注意点も解説のまとめ
日本企業は海外進出することで飽和した市場を抜け出し、経営を拡大できる可能性も十分あります。日本ブームを上手く利用して、販路拡大することができれば成功する可能性も高くなるでしょう。しかし、失敗するリスクがあることを忘れてはいけません。
海外進出前には十分な準備を行い、できるだけ外国人を採用することで現地とのズレを解消することができます。
外国人を採用することに慣れていない日本企業にとっては、上手く職場で受け入れられるか不安視してしまいがちです。しかし、海外進出において、外国人を採用することで得られるメリットは大きく、進出を検討する企業にとってはこれから必要な人材になることは確実です。
海外進出を視野に入れている企業は、外国人の採用に力を入れることをおすすめします。


