外国人アルバイトが続かない“ホント”の理由
【85%以上が上司・先輩との関係を理由にアルバイト開始から1ヶ月後に退職】
当社で実施した、国内に住む外国人を対象にしたアンケート※【日本でアルバイトを辞めた理由】によると85%が「上司・先輩との関係性に不満があった」と回答し、アルバイトを辞めたタイミングについては、85.8%が「採用されてから1ヶ月後に退職」と回答しています。
※【JapanWorkアンケート】日本に住む外国人を対象に「日本でアルバイトを辞めた理由」より。アンケート実施期間:2020年1月11日~1月17日、回答者:17ヵ国480名
この回答のコメントとして
◾️上司・先輩との関係に不満があった
「自分だけに厳しくしているように見えたしシフト時間が長すぎた」ネパール出身/20代
「度が過ぎる程厳しかった」カナダ出身/30代
◾️研修が充分ではなかった
「研修やトレーニングが存在しておらず、時給が低いだけだった。」アメリカ出身/20代
「研修時に周りのスタッフの対応が悪かった」ネパール出身/30代
などが上げられました。日本では「上司がカラスの色は白と言えば白」という言葉がある程、上司や先輩の言う事は絶対。という風潮がありますが、海外ではあくまでも上司・部下/先輩・後輩の立場は対等。という考えが強いと言われています。
また、研修期間も注意が必要です。特にアルバイトでは、OJTのように実務を通して研修する制度を活用している企業も多いかと思いますが、内容によっては「具体的な研修も無く、他の人と変わらない業務をしているのに時給が低い」と捉えられる場合もあります。
更に、周りが日本人スタッフばかりの環境であれば、“外国人”という少数派であることから、無意識的に自分は弱い立場だと思い、「理不尽だ」「差別されている」と感じ、早期退職へ繋がってしまうと考えられます。
外国人アルバイトの早期退職を防ぐ方法
〜効果的なマネジメント・コミュニケーションの取り方〜
外国人アルバイトの早期退職理由の解説を踏まえ、さらに原因を深掘りながら今すぐ使える解決策3つを順番に解説していきます。
【その1】効果的なマネジメント・コミュニケーションの取り方について
【曖昧な指示や“空気を読んで”はNG!業務内容はマニュアル化がベスト】
国籍を問わず、人対人のコミュニケーションにおいて絶対的な解決策を見つけることは不可能のように思いますが、「特徴」や「求めている」ポイントを抑えることで、コミュニケーションを改善するヒントが見つかります。早期退職の1位は上司・先輩との関係性であり、指示や指導の過程で問題が起きていると考えられます。
Q.日本の働く現場が変えるべき/改善すべき所は?
※【JapanWorkアンケート】日本に住む外国人を対象に「働く現場が変えるべき/改善すべき所」より。※アンケート実施期間:2020年1月29日~2月6日、回答者:32ヵ国126名
上記のアンケート結果では、履歴書の書き方とほぼ同数の19.8%が「業務内容の完全なマニュアル化」と回答しています。
この回答のコメントとして
「日本語が難しく、口頭だけでの指示では分からない事があるがマニュアル化すればミスが減ると思う」フィリピン出身/20代
「今の職場は、私が何をしたらいいのか明確な指示がないので困っている」モンゴル出身/10代
などが上げられました。アルバイトの現場では、上司・先輩から明確な指示が無くとも、周りの状況を見て自ら行動する事を求められますが、日本語が母国語ではない外国人からすると、口頭のみの指示や、空気を読んで一歩二歩先の業務をこなすことはかなりハードルが高いと考えられ、無意識のうちに上司・部下との間に摩擦が起こってしまい早期退職へ繋がっていると推測出来ます。
よって、外国人スタッフが入社した時に使える専用のマニュアルを用意し、研修1日目に仕事内容を明確化します。そしてマニュアルに沿って丁寧な指示・指導を心がけましょう。
外国人アルバイトの早期退職を防ぐ方法
〜ミスマッチを防ぐ為に、抑えるべき求人広告のポイント〜
実は採用前の段階である「求人広告」を工夫する事も、効率的な採用活動に繋がります。
日本人と外国人では、求人広告を重要視するポイントが大きく異なる事をご存知でしょうか。こちらでは、そのポイントをわかりやすく解説します。是非、今出している広告を見直し、ミスマッチ回避にお役立て下さい。
【その2】ミスマッチを防ぐ為に、抑えるべき求人広告のポイント
【外国人求職者が求めるのは「細かく具体的な仕事内容」】
仕事内容を十分に理解せずとりあえず応募。しかし勤務開始後に「こんな仕事したくない…」→早期退職へ。そんな事例を防ぐ為に【仕事内容】は分かりやすく具体的に記載しましょう!
Q.応募前に一番知りたい情報は何ですか?
※【JapanWorkアンケート】日本に住む外国人を対象に「働く現場が変えるべき/改善すべき所」より。※アンケート実施期間:2020年1月29日~2月6日、回答者:32ヵ国126名
日本人のアルバイト探しで、もっとも気にするポイントは「時給」と「勤務地」と言われています。よって一般的なアルバイト求人広告は、仕事内容よりも時給の高さやメリットを大きく打ち出す手法が主流ですが、外国人求職者が仕事選びの基準とする情報は上記のアンケート結果にもあるように具体的な仕事内容です。
実際に当社にも「広告の内容から想像していた仕事内容と、実際の面接で受けた説明が全く違った。」「端的な表記の方法だと、具体的に想像出来ないので不安」など応募者から仕事内容に関する多くの問い合わせがあります。
【一般的な求人原稿の例】
– 仕分け(ピッキング)や梱包作業。スグにできる”単純作業”だから安心です♪
– 人気食品のカンタンな仕分け・検品
【具体的に記載した求人原稿の例】
① ドラッグストア向け商品の仕分け作業*1です。数字が読めれば始められる*2簡単な作業です!流れてくる商品をデジタル表示されてるところに仕分けます。*3簡単な作業をお任せするので、日本語が話せないスタッフも活躍中! ○○駅・○○駅から送迎バスも出ています。*4
*1.何の商品を仕分けするのか明記することで、より鮮明に仕事内容をイメージすることができる
*2.どのくらいの日本レベルがあれば就業できるのかを記載
*3.「カンタンな仕分け・検品」ではなく、具体的な仕事内容を記載
*4.仕事内容以外でメリット部分があれば記載
② 日勤専門のお仕事の内容です。製品がトラックで運ばれてきます。製品をフォークやクレーンでトラックから降ろす搬入、搬出作業。また、電気ケーブルの被膜、銅線、ゴムに分解するお仕事等。 交替勤務のお仕事は電動ドライバー、スパナ等の工具を使用した変圧器の分解作業。*1主に2~3人のグループで作業します。会話は仕事上での指示が分かる日本語力があれば大丈夫です。*2
*1.具体的な仕事内容を説明する際、専門用語が並ぶ場合は動画の活用も効果的
*2.必要な日本語レベルの明記
外国人アルバイトの早期退職を防ぐ方法
〜求めているメリットを提供し、早期退職を防ぐ〜
【その3】求めているメリットを提供し、早期退職を防ぐ
これまで、外国人スタッフの早期退職の理由と解説。そして今すぐ役立つ解決策
①効果的なマネジメント・コミュニケーションの取り方
②ミスマッチを防ぐ為に、抑えるべき求人広告のポイントをご紹介しました。
最後の早期退職を防ぐポイントは、外国人スタッフが求めているメリットを提供する。という事です。外国人スタッフ達は、数ある国の中で日本を選び、殆どの方が限られた期限の中で働いてます。そんな彼ら・彼女達が日本で働く中でメリットと感じるポイントをご紹介します。
Q.日本で働くことのメリットは何ですか?
※【JapanWorkアンケート】日本に住む外国人を対象に「働く現場が変えるべき/改善すべき所」より。※アンケート実施期間:2020年1月29日~2月6日、回答者:32ヵ国126名
アンケート結果を見ると、37.3%が「新しい友人・知人」を作ることを日本で働くメリットとして上げています。この結果から分かるように、給料よりも新しい人間関係を求めてアルバイトを探す人が多い事が分かります。
円滑なコミュニケーションの構築の為にも、同世代のスタッフとシフトを組んだり、お互いの文化や習慣を紹介し合うイベントを開催したりとフランクな関係を築くことが定着率の向上に繋がるかもしれません。
「この職場でしか出会えなかった仲間」や「国籍に関係なく親しく話せる仲間」が出来れば、自然と業務も円滑に進み伝達ミスや、無意識的に生まれる摩擦も防ぐと思われます。
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