ベトナム人材を会社に取り入れたいと考えている採用担当者・経営者の方はこちらのお役立ち資料をご覧ください。
ベトナム人の外国人労働者の数は、近年急激に増加し、特に、技能実習生での受け入れと、資格外活動(アルバイト等)の2つの受け入れが大半を占めております。また、2016年からベトナム全土の小学校で日本語が「第1外国語」となりました。今回は、日本でベトナム人を採用する際の注意点や宗教、日本語能力や活躍・定着に欠かせないマネジメント上の注意点を解説していきます。
ベトナムの基本情報
ベトナムの民族としては、86%以上がキン族であり、その他には53民族存在すると言われています。またベトナムの宗教に関しては、主に、6つの宗教があり、仏教1,000万人、カトリック550万人、カオダイ教240万人、ホアハオ教160万人、プロテスタント100万人、イスラム教6万5千人という内訳になっております。
日本で就労可能なベトナム人のビザの内訳としては、永住者以外の在留資格では、技能実習でのビザ取得者が一番多く193,912人が日本で働いています。二番目に多いのが、資格外活動と呼ばれるアルバイト人材で、137,410人です。また、三番目に多いのが、専門的・技術的分野の在留資格で、49,159人です。
また、厚生労働省「外国人雇用状況」を見てみると、業界別では、147,143人のベトナム人労働者が製造業で仕事をしており、他業界と比較しても一番多いのがこの業界です。二番目に多いのが、宿泊業・飲食・サービス業で58,360人が働いています。三番目に多い業界が、建設業となっており、46,783人が働いています。ベトナム人労働者のうち、ほとんどの方が、ブルーカラー系の仕事についているのが特徴です。
人口: 96,208,984人(2018年)
GDP:2,372億ドル(2018年)
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ベトナム
日本へのベトナム人観光客数:495,051人(2019)
出典:日本政府観光局(JNTO)
日本でのベトナム人就労者数:401,326人(2019)
出典:厚生労働省「外国人雇用状況」
日本でのベトナム人留学生数:72,354人(2018)
出典:独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)「外国人留学生在籍状況調査結果」
ベトナム人の仕事の考え方(仕事観)
ベトナム人のキーワード「器用」「勤勉」「近視眼的」「ブルーカラー人材」「日本語教育」です。
仕事観:キャリア志向(日本人と比較して、高い vs 低い)
ベトナム人は、キャリア志向が比較的高くない(低い)です。
日本で働くベトナム人の半数は、技能実習ビザで、製造業で働く方が多いようですが、勤勉で働き者と言われますが、計画的なキャリステップに関しては、それほど意欲的とは言えません。計画的な、キャリアステップというよりは、スキルアップに対する意識の方が高いです。
仕事観:給与の優先順位(日本人と比較して、高い vs 低い)
ベトナム人は、給与の優先順位がとても高いです。
仕事を選ぶときに一番優先するのが、給与と言っても過言ではありません。ベトナム人は、長期的に物事を考えるというよりは、近視眼的に物事を考えると言われますが、実際に、今すぐに良い給与がもらえて、メリットや利益がある仕事を選ぶ傾向にあります。
仕事観:仕事とプライベートの優先順位(日本人と比較して、仕事優先 vs プライベート優先)
ベトナム人は、プライベート優先な人がとても多いです。
ベトナム人は、家族をとても大事にします。また、家族のように接してくれる社長や社員がいる職場を好みます。仕事には熱心に勤勉に取り組みますが、残業や会社の飲み会参加よりは、しっかりと家族の時間やパートナーとの時間をとることを重視します。また、採用面接は、家族や出身、結婚に関するプライベートな情報も聞いても問題視されません。
異文化理解力の8つの指標
コミュニケーション(日本人と比較して、ローコンテクスト vs ハイコンテクスト)
ベトナム人は、ローコンテクストなコミュニケーションをします。
日本人もベトナム人も共に、世界的にはハイコンテクストな国に分類されます。ただ、日本人からすると、ベトナム人はローコンテクストでのコミュニケーションです。宗教観や価値観、バックグラウンドが全く同じということではないので、コミュニケーションをする際には注意が必要です。
評価(日本人と比較して、直接的なネガティブフィードバック vs 間接的なネガティブフィードバック)
ベトナム人は、日本人よりも直接的なネガティブフィードバックをするのが良いです。
実際に、ベトナム人にネガティブなフィードバックをする際は、「合理的」「論理的」に伝える事が大切です。また、ベトナム人は、「感情的なお国柄」と呼ばれることもあり、感情的になりやすい側面があるので、ネガティブフィードバックをする際は、十分注意を持ってしましょう。
説得(日本人と比較して、原理優先 vs 応用優先)
ベトナム人は、説得する際、原理優先をより好みます。
日本人がベトナム人の部下や社員を、説得する際は、日本人と同様に、まずはじめに理論や背景にある原理原則を伝えてから、その次に事実や意見を提示する事が大切です。説得に関しては、日本人とは真逆なので、普段日本人の同僚に説得する際の方法とは、真逆の方法になるので、注意が必要です。
リード(日本人と比較して、平等主義 vs 階層主義)
ベトナム人は、組織として平等主義(フラット型)をより好みます。
これは、ベトナム人の宗教観によりところが多いです。また、ベトナムは社会主義国家なので個人主義的な自由主義経済や資本主義の弊害に反対し、より平等で公正な社会を目指す思想が強いと思われます。組織形態としても、平等で公正な体制であることを好むようです。
決断(日本人と比較して、合意志向 vs トップダウン式)
ベトナム人は、合意志向をより好みます。
決断に対しても、ベトナム人の宗教観や社会主義国家の影響は大きく、平等で公正であることを好む傾向があります。決断に関しては、日本人と同様の合意志向です。
信頼(日本人と比較して、タスクベース vs 関係ベース)
ベトナム人は、仕事上での信頼は、関係ベースが強いです。
欧米では、信頼向上は、タスクに起因することが大きいですが、日本人も、ベトナム人もより関係性に起因することが大きいです。
見解の相違(日本人と比較して、対立型 vs 対立回避型)
ベトナム人は、意見の相違に対して、対立型をより好みます。
欧米の人々と比べると、意見の相違があった際の対立は強くないですが、日本人から見ると、対立型であるのは違いありません。違った意見や考えがある時はしっかりと主張するのがベトナム人です。
スケジューリング(日本人と比較して、直接的な時間 vs 柔軟な時間)
ベトナム人は、スケジューリングや時間に対して、より柔軟な時間を好みます。
ベトナム人には、日本人なら子供の頃から習う5分前行動などの考え方は一切ないです。また、日本に来ているベトナム人の多くが、ブルーカラー系の方が多いので、ビジネスの上で大切なことや、社会人として大事なことをしっかりと伝えましょう。
ベトナム社員が抱えやすい悩み
日本人上司に感情的に怒られる。
最近の日本の若者は、怒られるとすぐ辞めると言われる事がありますが、これは、日ベトナム人でも同じです。実際に、日本人上司が感情的に怒っている事は伝わるが、なぜ怒っているのかが分からず、上司が感情的になっていることに、不満を抱くようです。
<ベトナム人採用をする日本企業ができる対策>
ベトナム人を採用する、または、採用している企業の日本人上司が、ベトナム人社員に対して叱る時は、感情的にならず、しっかりと論理的に原理原則から伝えることを徹底しましょう。バックグラウンドも異なる異国の人間から外国語で感情的に怒られるのは、とても怖い思いをしますので、本当に注意が必要です。
日本人上司がベトナム人社員の意見を聞いてくれない。
外国人の方はほとんどそうですが、ベトナム人も同様に、自分の意見を聞いてくれるか否かをかなり気にします。日本人上司や従業員が多い中、少数派であるベトナム人社員のことを気にかけてくれていない感じると、かなりの不満が溜まるようです。
<ベトナム人採用をする日本企業ができる対策>
これに関しては、ベトナム人採用のみならず、どの国籍の人を採用する際にも同様ですが、少数派である外国人社員の意見をしっかりと取り入れる事が、組織の多様化と外国人の活躍の場作りに一番大切です。ほとんどの企業の場合、役員・上司は日本人ばかりで、外国人を日本人化させて働かせる事が多様性と勘違いしている企業が多いですが、これは、価値観の押し付けであって、多様化からはかけ離れた考え方です。
給与が低い。
ベトナム人が仕事を選ぶときに、ほとんど全ての人が一番気にしているのが、給与です。同じ仕事をするにしても、少しでも時給や給与が高い仕事があれば、その仕事を選択します。いくら仕事を続けても給与が上がらなかったり、給与の上げ方が明確でない場合に、かなりの不満を抱くようです。
<ベトナム人採用をする日本企業ができる対策>
日本人の採用では、「理念」「ビジョン」「ミッション」などをよく大々的にPRしますが、ベトナム人にとっては、ほとんど意味がないと言っても過言ではないです。ほとんど今からもらえる給与がいいくらで、今後見込める給与がいくらなのか、ということを気にしています。ベトナム人採用をする際は、ベトナム人採用をする競合他社の給与が、どうなっているのかを、まずは知りましょう。その上で、明確に給与形態や昇給賞与についてをお伝えしましょう。
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