特定技能でインドネシア人を雇用する際の手続きを徹底解説!

執筆者 6月 26, 2020ニュースコメント0件

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特定技能とは

特定技能とは、外国人が日本で就労するための在留資格の一つです。在留資格とは、外国人が日本に入国し滞在・活動するための法的な資格であり、これがなければ日本で働くことはできません。2019年4月1日に新たな制度としてスタートしたのが特定技能です。

特定技能は、深刻な人手不足に対応するため、一定の専門性・技能を有する外国人材を即戦力として受け入れることを目的として創設されました。特定技能1号と特定技能2号の2種類があり、1号は最長5年間の在留が可能で、2号は在留期間の上限がなく家族の帯同も認められています。

2024年には自動車運送業、鉄道、林業、木材産業の4分野が新たに追加され、現在は全16分野が特定産業分野として指定されています。また、2024年度から2028年度までの5年間の受け入れ見込み数は82万人に引き上げられ、制度の拡大が進んでいます。

特定技能制度について詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

在留資格「特定技能」とは?制度開始の背景や既存の在留資格との違いまで一挙解説!

特定技能制度の全業種(16業種)・職種を一挙解説

インドネシア人の特定技能取得状況【2024年12月最新データ】

インドネシアは東南アジア南部に位置する国で、人口は約2億7,000万人と世界第4位の規模を誇ります。日本の人手不足の担い手として期待されている国の一つであり、特定技能外国人の送り出し国として急成長しています。

特定技能在留インドネシア人数の推移

出入国在留管理庁の発表によると、2024年12月末時点で特定技能(1号・2号計)で就労するインドネシア人は5万3,538人に達しました。これは特定技能外国人全体(28万3,634人)の約18.9%を占めています。

2024年6月末から12月末までの半年間だけで9,233人増加しており、この増加数はベトナム人(6,646人増)を上回り、全国籍中トップの伸びとなっています。過去の推移を見ると、2020年3月末時点ではわずか456人でしたが、わずか4年半で100倍以上に急増しました。

国籍別のランキングでは、1位がベトナム(13万3,478人・約47.1%)、2位がインドネシア(5万3,538人・約18.9%)、3位がミャンマー、4位がフィリピンとなっています。インドネシアは増加率が非常に高く、今後さらに割合が増えていくと予想されています。

インドネシア人が特定技能で注目される理由

インドネシア人の特定技能取得者が急増している背景には、以下の要因があります。

  • インドネシア政府が労働者の海外派遣を国策として積極的に支援している
  • 2024年に来日したイダ・ファウジヤ労働大臣が「今後5年間で日本へ25万人の労働者を派遣する」と表明
  • 若年人口が豊富で、日本語学習者も多い
  • これまで主要な送り出し国だったベトナムや中国からの新規入国者数が減少傾向にある

分野別のインドネシア人特定技能者数

2024年12月末時点で、インドネシア人特定技能者が特に多い分野は以下の通りです。

  • 介護分野:1万2,242人(全国籍中1位)
  • 飲食料品製造業
  • 農業
  • 建設

特に介護分野では、インドネシア人がベトナム人を抜いて最多となっています。これはインドネシア人の性格的な特徴(温厚で協調性が高い)が介護職に適していることや、2008年から始まったEPA(経済連携協定)による介護人材の受け入れ実績が影響していると考えられます。

特定技能の各分野について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

在留資格「特定技能」の業種別の試験について

インドネシア人を特定技能で雇用するための手続き

インドネシア人を特定技能外国人として雇用する際の手続きは、「インドネシアから新たに受け入れる場合」と「日本にいるインドネシア人を受け入れる場合」で異なります。日本とインドネシアは2019年6月25日に特定技能に関する協力覚書(MoC)を締結しており、この枠組みに基づいて手続きが行われます。

インドネシアから新たに受け入れる場合

インドネシアから新たに特定技能外国人を受け入れる場合、以下の手順で手続きを進めます。

① 求人・採用活動

日本の受入機関は、インドネシア政府が管理する労働市場情報システム(IPKOL)への登録が推奨されています。または、職業紹介事業者(P3MI)を通じて求人を行うことも可能です。P3MIを利用する場合は、日本の職業紹介事業者との提携が必要となります。

② 雇用契約の締結

受入機関と求職者の双方の意思が確認されれば、特定技能に係る雇用契約を締結します。面接は必ず受入機関が直接行う必要があります。締結した雇用契約書(原本)は駐日インドネシア大使館に提出し、確認を受ける必要があります。

③ 在留資格認定証明書の交付申請【日本側の手続】

受入機関は、地方出入国在留管理官署に対して在留資格認定証明書の交付申請を行います。証明書が交付されたら、原本を雇用予定のインドネシア人に郵送します。

④ SISKOP2MIへの登録【インドネシア側の手続】

雇用予定のインドネシア人は、インドネシア政府が管理する海外労働者管理システム(SISKOP2MI)にオンラインで登録します。登録が完了すると、インドネシア在外労働者保護庁のID番号が発行されます。

⑤ 査証発給申請【インドネシア側の手続】

インドネシア人本人が、在留資格認定証明書とSISKOP2MIで取得したIDを持って、在インドネシア日本国大使館・総領事館で査証発給申請を行います。

⑥ 移住労働者証(E-PMI)の取得と入国

査証が発給されると、SISKOP2MIから移住労働者証(E-PMI)が発行されます。これらの手続きを経て、日本への入国・就労が可能となります。

日本に在留するインドネシア人を受け入れる場合

技能実習2号を修了した方や留学生など、既に日本に在留しているインドネシア人を特定技能外国人として雇用する場合の手続きは以下の通りです。

① 雇用契約の締結

受入機関は、日本に在留するインドネシア人と特定技能に係る雇用契約を締結します。

② SISKOP2MIへの登録【インドネシア側の手続】

インドネシア人本人がSISKOP2MIに登録し、移住労働者証(E-PMI)を取得します。その後、駐日インドネシア大使館で海外労働者登録の届け出を行い、登録手続き済証明(推薦状)の発行を受けます。

③ 在留資格変更許可申請【日本側の手続】

インドネシア人本人が地方出入国在留管理官署に対して、特定技能への在留資格変更許可申請を行います。在留資格の変更が許可されれば、特定技能外国人として就労を開始できます。

在留資格の手続きについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

入国管理局とは何をする機関?雇用主が知っておきたい基本知識

出入国在留管理庁の電子届出システムとは?徹底活用して円滑に手続きを行おう!

SISKOP2MI・IPKOL・P3MIとは?最新システム解説

インドネシア人を特定技能で雇用する際には、インドネシア政府が管理するシステムや機関について理解しておく必要があります。2025年1月現在の最新情報をお伝えします。

SISKOP2MI(海外労働者管理システム)

SISKOP2MI(Sistem Informasi Pekerja Migran Indonesia)は、2023年に全面稼働したインドネシア人海外就労者の保護・管理システムです。旧SISKOTKLN(海外労働者管理システム)を置き換えたもので、現在はこちらのシステムが使用されています。

海外で就労するインドネシア人は、このシステムに登録することで移住労働者証(E-PMI)を取得できます。日本でトラブルに巻き込まれた際の被害者保護にも活用されるため、特定技能で働くインドネシア人には必ず登録してもらう必要があります。

SISKOP2MI URL:https://siskop2mi.bp2mi.go.id/

IPKOL(労働市場情報システム)

IPKOL(Indonesian Labour Market Information System)は、インドネシア政府が管理する求人・求職のためのシステムです。日本の受入機関がP3MIを利用せずに直接インドネシア人を採用する場合、このシステムへの登録が強く推奨されています。

IPKOLへの登録は無料で、オンラインで完結しますが、使用言語は英語またはインドネシア語となります。悪質なブローカーを排除する役割も兼ねており、インドネシア政府は日本で就労を希望するインドネシア人にもIPKOLへの求職登録を広報しています。

P3MI(職業紹介事業者)

P3MI(Perusahaan Penempatan Pekerja Migran Indonesia)は、インドネシア政府から許可を得た職業紹介事業者です。日本の送り出し機関に相当する役割を担い、人材の募集・選考、日本語教育、渡航手配などを行います。

P3MIを利用する場合の注意点として、日本の受入機関はP3MIと直接やり取りすることはできません。必ず日本の職業紹介事業者を介して提携する必要があります。日本の職業紹介事業者がP3MIと提携契約を締結し、その上で求人票等を駐日インドネシア大使館に提出して確認を受けるという流れになります。

なお、P3MIは技能実習に係る認定送出機関とは異なる組織ですのでご注意ください。

登録支援機関について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

特定技能の登録支援機関についてわかりやすく解説!

インドネシア人を雇用する上で知っておくべきこと

インドネシア人を採用した後、友好的な関係を築くためには、インドネシアの文化や習慣を理解しておくことが重要です。ここでは、特に知っておくべき言語と宗教についてご紹介します。

言語

インドネシアの公用語はインドネシア語です。インドネシア語とともに500を超える地方語(ジャワ語、スンダ語など)が存在し、多くのインドネシア人は複数の言語を話すバイリンガル・マルチリンガルです。

特定技能の在留資格を取得するには、日本語能力試験N4相当以上の日本語能力が必要です。そのため、特定技能でインドネシア人を雇用する場合、基本的なコミュニケーションは日本語で行うことが可能です。インドネシアでは日本語学習者も多く、言葉の壁はそれほど高くないと言えます。

宗教

インドネシア人の約87%がイスラム教徒(ムスリム)です。世界最大のイスラム教徒人口を抱える国であり、宗教は日常生活に深く根付いています。それ以外にはキリスト教、ヒンドゥー教、仏教、儒教などの信仰者がいます。

イスラム教徒を雇用する場合、以下の点に配慮が必要です。

  • 1日5回の礼拝時間の確保
  • 豚肉・アルコールを含まないハラール食への配慮
  • ラマダン(断食月)期間中の業務調整
  • 金曜礼拝への参加許可(可能であれば)

ただし、宗教への姿勢は個人によって異なります。会社のルールを一方的に押し付けるのではなく、本人と話し合い、相互理解を深めることが大切です。

外国人雇用のポイントについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

在留資格「特定技能」のメリットとは?技能実習生とは何が違う?

外国人労働者の不法就労・不法滞在はこうして防げ!

外国人の雇用管理ならビザマネ

インドネシア人をはじめとする外国人労働者の雇用管理には、在留カード情報の確認、在留期限の管理、就労資格のチェックなど、煩雑な業務が伴います。これらの管理を怠ると、不法就労助長罪に問われるリスクもあります。

ビザマネは、在留カード情報や雇用契約期間、更新期限などを自動で管理できるクラウドサービスです。

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まとめ

本記事では、特定技能でインドネシア人を雇用するための手続きや最新動向について解説しました。2024年12月末時点で特定技能インドネシア人は5万3,000人を超え、その増加率は全国籍中トップです。インドネシア政府も日本への労働者派遣を積極的に推進しており、今後もインドネシア人特定技能者の増加が見込まれます。

インドネシア人を採用する際は、SISKOP2MI、IPKOL、P3MIといったインドネシア特有のシステム・機関について理解し、適切な手続きを行うことが重要です。また、イスラム教への配慮など、文化的な理解も欠かせません。

外国人労働者の受け入れは、人手不足解消の有効な手段ですが、適切な在留管理を行わなければ法的リスクを伴います。ビザマネのような外国人就労管理サービスを活用し、コンプライアンスを確保しながら外国人雇用を推進していきましょう。

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度運用状況(令和6年12月末)」

特定技能在留外国人数の公表等|出入国在留管理庁

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著者 ビザマネメディア編集部

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