ミャンマー人の文化や宗教、人種から日本語能力までを徹底解説!

執筆者 7月 29, 2019ニュースコメント0件

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ミャンマー人を採用する上で知っておくべき、特徴・言語

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長らく続いた鎖国状態を抜けて、急速にインフラ整備から経済発展の真っ最中であり、世界の最貧国に指定されているアジア最後のフロンティアと呼ばれる国、ミャンマー。

 

政府開発援助(ODA)による日本からの経済的な援助や、東京の高田馬場エリアがリトルヤンゴン(ミャンマー最大の都市に由来)と呼ばれるようになるなど、ミャンマーと日本との接点は以前よりも格段に増えました。

 

2018年10月から今までミャンマーに日本人が渡航する上で必要だったビザも緩和され、ビザなしで渡航できる国となりました。

 

日本にある日本語学校においてもミャンマー人の生徒が増え、日本の四年制大学にもミャンマー出身の生徒たちを普通に見るようになりました。また、アルバイトとして日本で働いているミャンマー人もよく見かけます。

 

また、技能実習生として日本企業で働いているミャンマー人も多々おります。そんなミャンマー人を日本企業が受け入れる上で日本人はどんなことを知っておかなければならないか、まとめてみたいと思います。

 

ミャンマーという国について

ミャンマーは東南アジアに位置し、南東から北に向かってタイ、ラオス、中国に隣接し、西側はバングラデシュ、インドに隣接しています。独立したのが1948年で、それから1989年までは通称ビルマと呼ばれていた国です。

 

首都はネピドー、最大の都市はヤンゴンです。2006年に首都がヤンゴンからネピドーに移りました。ミャンマーについて日本でよく知られていることとして、タナカ(Thanaka)が挙げられます。ミャンマーの現地の多くの女性が頬にしている白いペイントのことで、日焼け止め、ニキビ防止、美肌効果があると言われる一種の化粧品のようなものです。

 

ミャンマーの人口は、2018年において約5500万人、ミャンマーもまだまだ人口数は世界の中で100位以下にあたる発展途上の国です。

 

人口の伸びは、2015年時において約5200万人ですので、2015年から2018年の3年間で300万人増加しています。ミャンマーの中央年齢は約28歳ですので、全体人口の半分にあたる約2750万人が28歳以下という計算になります。

 

ネパールやインドと同じように、20歳代の若い方が全体人口の半分以上を占める未来の可能性を大きく秘めた国になります。

 

ミャンマーは多民族国家であり、人口の6割はビルマ族であり、かつミャンマーの公用語はビルマ語です。

 

また、ミャンマー内には100を超える民族が存在し、40以上の言語が存在するそうです。そして、ミャンマー人の中には、中国系もマレー系も存在します。ちなみに、ビルマ語は文字の形が非常に可愛らしく、世界一可愛い言語とも言われています。

 

ミャンマー人の英語力はかなり高く、日本人よりもレベルが高いです。そして、ASEAN諸国の中でもかなり高い方だと言われています。

 

1948年まではイギリス領だったこともあり、英語を学ぶ環境が充実しています。イギリスの教育システムを引用しているので、義務教育のスタートである幼稚園時から英語を学んでいるそうです。

 

ただ、今まで鎖国状態だったこともあり、試験や授業などでは英語を使ってきていますが、実践での英語でのコミュニケーションはまだまだ歴史としては浅いようです。そういった意味では日本人と近しいバックグラウンドなのかもしれません。

 

また、経済格差が激しいため、十分な教育を受けられない方もまだまだ多く、英語力もその格差によってできる人とできない人との差はあるようです。しかしながら、私が実際にミャンマーに行った際は、明らかに日本人よりレベルが高いと感じました。

 

なお、ミャンマーでの日本語を学びたい意欲は上昇中で、将来日本企業で働きたいニーズは年々増えているようです。

 

ミャンマー人を採用する上で知っておくべき、宗教・文化・歴史

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続いて、ミャンマーの宗教や文化、歴史について紹介します。

 

ミャンマーの人口の約90%が仏教で、その他、キリスト教やイスラム教、ヒンドゥー教、ミャンマー独自の宗教が数%という人口の大部分が仏教徒である国です。

 

しかし、日本人や中国人などが信仰している仏教とは少し違うようです。日本や中国は大乗仏教で、ミャンマーでは上座部仏教(小乗仏教)と言われています。

 

ちなみに、この大乗と小乗は、乗り物の大きさを表すそうです。

 

大乗は大きな乗り物を意味し、「自分だけではなく全ての人にために!」という思想で、小乗は小さな乗り物を意味し、「仏の教えに従って、修行を行ったものだけが成仏できる」という思想です。

 

つまり、「全ての人のために!」という大乗とは対照的に、小乗は「自分のために!」という仏教のようです。それもあって、ミャンマーの人口の約13%が僧侶であると言われています。僧侶は戒律が厳しいため格別な扱いであり、国民にとって尊敬に値する存在のようです。

 

いずれにしても、仏教徒ですので先生や上司などの人生における先輩に対しての敬意を払うことを知っており、それらの指示には素直に従う姿勢をそもそも持っているわけです。

 

ミャンマーの歴史についてですが、長らく続いた軍事政権・独裁政治を抜け出し、2015年にアウンサンスーチー氏を筆頭に民主化に舵を切りました。

 

まだ民主化に舵を切って数年しか経っていませんが、経済成長は年を増すごとに進んでいます。ヤンゴンでは、少し前までボロボロだった道路が整備され、かなり複雑で全く整理されていなかったバスの路線図もキレイになりました。Wifiも普通に4Gが飛んでいます。

 

「ミャンマー人を採用すべき」と言える彼らの特徴とは

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もしかすると、外国人の中でもミャンマー人は日本人との相性が最も良い国籍のひとつかもしれません。

 

その理由は、ミャンマー人が「親切」「素直」「温和」な性格で、「貢献意識」が強く、上司や先輩を「尊敬」する傾向が高いからです。

 

世界一親切な国民「ミャンマー人」

 

まず、ミャンマー人は世界一親切であると言われています。

 

私も実際にヤンゴンでバスに乗っている時に、Google mapで降りるバス停を確認していたら、座っていた大学生くらいのミャンマー人の女性が気軽に声をかけてくれて「あなたの行きたいところはあとバス停二つ先ですよ!」と教えてくれました。

 

ある種の日本人の専売特許であり、世界的に意味不明と言われる「空気を読むこと」をミャンマー人の方は自然とできるのです。

 

これには非常に驚きでした。とにかく困った人がいると助けたいというマインドを持っているのがミャンマー人の特徴です。

 

そしてやはり仏教徒であるが故かと思いますが、大きく感情を表に出すことはなく基本怒ることはありません。常に落ち着いており、とにかく優しいです。

コミュニケーションを取っていても常にニコニコ笑顔でいるので、その温厚さには本当に脱帽です。

 

そして、素直に先輩や上司などの目上の方を尊敬し、言うことを守りますしキチンと実行します。まるで古き日本企業文化の伝統をそっくりそのまま再現したかのように感じます。これらの点は、日本人の気質とかなりマッチするかと思います。

 

ミャンマー人の性格・文化について

 

ミャンマー人は親日家でもあります。もちろんアニメや漫画の影響もありますが、その親日家である背景には戦争時に遡るそうです。

 

戦時中、日本軍とビルマ軍は支え合っており、日本の食糧不足時にはビルマのサポートがありました。これが、日本と現ミャンマーとの信頼関係の原点になっている模様です。

 

当時から信頼関係が既に出来上がっていて、それが現在においても引き継がれていることには非常に感謝すべきことだと思います。

 

更には、ミャンマーは女性社会とも言われています。男性よりも女性の方が仕事をするという文化です。

 

それもあってか、人気のある日本の職種として、介護職を挙げるミャンマー人も多いです。

 

日本人があまりやりたがらない介護のお仕事も、ミャンマー人の「困っている人を助けたい」という気質とマッチしてか、やりたいと思っている方が多いです。

 

それ以外にも、ホテルや旅館などのサービス業、ホスピタリティ系のお仕事、自動車工場などの技術者、農業などはミャンマー人にとても人気があります。

 

最近は、ITエンジニアとしての未来のキャリア像も選択肢として増えました。今年から特定技能の在留資格ステータスが新たに加わったので、近い将来、ミャンマー人が特定技能として活躍することが期待できます。

日本企業がミャンマー人を採用するメリットは?

  1. 1.言語スキル

  2. ミャンマー人の英語スキルは一般的に高く、ASEAN地域の中でも英語が堪能な方が多いです。これにより、英語を使用する日本企業であれば、コミュニケーションがスムーズに行えるため、ビジネスの円滑な進行が期待できます。

2.文化的な適応性

  1. ミャンマーは多民族・多文化国家であり、ミャンマー人は異文化に対する適応性が高いです。日本企業の文化やビジネススタイルに対する理解や適応が比較的早く、円滑な人間関係の構築が可能です。

3.市場のポテンシャル

  1. ミャンマーは急速な経済成長が期待される新興市場であり、投資やビジネスのチャンスが多いです。ミャンマー人の採用により、現地の市場や消費者のニーズに対する理解が深まり、市場参入やビジネス展開がスムーズに進められるでしょう。

4.ダイバーシティの促進

  1. ミャンマー人の採用により、企業内の多様性を促進することができます。異なる背景や文化を持つ社員を受け入れることで、創造性やイノベーション力を高め、組織のパフォーマンスを向上させる可能性があります。

ミャンマー人を採用した後に気をつけるポイントは?

鎖国が解かれ経済発展の最中にいるにしても、まだまだ経済格差があることは否めません。ミャンマー人の日本で働くメリットとして、お金を稼げることは当然挙げられます。

 

ミャンマー人の国内での平均月収が約1〜2万円くらいなので、日本の水準ほど稼げるのはミャンマー人にとって夢のような話です。

 

そのため、日本で働きたい意欲は高いです。今年から特定技能も施行されたため、日本で働くために「日本語を習得したい」と日本語学校に通うミャンマー人も増加傾向にあります。

 

ただ、素直な気質、かつ上司や先輩の言うことを着実に守る文化が故に、やりたくないことを我慢してまで行い、やりたくないことを上司や先輩になかなか言えず、最終的に我慢の限界が来て、中には職場から突然失踪することや自ら命を絶つことまで至ってしまうケースもあります。

 

実際、日本で行方不明になったミャンマー人も少なくないですし、昨今の技能実習生の問題として取り上げられているニュースの原因の一つがこれに当たります。

 

雇用側はこのような性格を考慮し、強引に上から押し付けないようにすることが大切です。叱る際にも、伝え方には要注意です。

 

また、ミャンマー人にとって親は絶対的な存在であるが故に、親の言うことには歯向かえません。

 

昔の日本のように、大家族の家庭が多く、子どもが日本などに出稼ぎに行き、一家の稼ぎを支えているようなケースも珍しくありません。本人の意志に関わらず、親の意向に従わなければならないケースもあるので、本人の意思だけでなく、その先にご本人の両親の意向もあることを忘れないことが大事です

 

加えて、家族と過ごす時間を設けてあげることなどの配慮も必要です。これはミャンマー人に限らず多くの外国人の方が当てはまりますが、家族第一主義を理解できない会社からは自然と外国籍の方は離れていく傾向があるので、家族を大事にする文化を尊重することはとても大切です。

著者 アドミン

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