永住権」と「帰化」の違い!メリットや申請方法を詳しく解説

執筆者 6月 27, 2024ニュースコメント0件

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永住権と帰化の違いを徹底解説。国籍、取得要件、メリット・デメリット、申請方法の違いを2026年最新情報で比較します。外国人従業員の在留資格管理に役立つ情報を人事・総務担当者向けにお届けします。

永住権とは

永住権とは、外国人が外国籍のまま、在留期間の制限なく日本に住み続けることができる在留資格です。正式には「永住者」という在留資格に該当し、出入国在留管理庁(入管)への永住許可申請を経て取得します。

永住権を取得すると、就労活動に制限がなくなり、ビザ更新の手続きも不要となります。ただし、日本国籍は取得しないため、外国人としての地位は変わりません。在留カードは引き続き携帯する必要があり、7年ごとに在留カードの更新が必要です。

永住許可を得るためには、原則として10年以上継続して日本に在留していること、そのうち5年以上は就労資格または居住資格での在留が必要です。ただし、日本人の配偶者や高度人材などには特例があり、より短い期間で申請できる場合もあります。

帰化とは

帰化とは、外国人が日本国籍を取得して日本人になることです。帰化申請が許可されると、法務局で帰化届を提出し、日本の戸籍が作成されます。これにより、日本人と同等の権利を取得することができます。

帰化申請は法務局で行い、申請から許可まで約1年程度かかるのが一般的です。帰化が許可されると、日本のパスポートを取得でき、選挙権・被選挙権などの参政権も得られます。一方で、原則として元の国籍を失うことになります。

帰化の基本要件は、原則として5年以上日本に住所を有していることです。永住権の10年要件と比べると短いですが、2026年1月現在、政府は帰化要件の厳格化を検討しており、今後要件が変更される可能性があります。

永住権と帰化の主な違い

永住権と帰化は、どちらも在留期間の制限なく日本に住み続けられるという点では共通しています。しかし、国籍の変更を伴うか否かが最も大きな違いであり、それに伴い様々な法的地位や権利、義務に差が生じます。

国籍の違い

永住権と帰化の最も根本的な違いは、国籍が変わるかどうかです。

  • 永住権:外国籍のまま日本に無期限で住むことができる在留資格
  • 帰化:日本国籍を取得し、法的に日本人となる

永住者は引き続き母国のパスポートを使用し、在留カードの携帯が義務付けられます。一方、帰化すると日本の戸籍が作成され、日本のパスポートが発行されます。

取得要件の違い

永住許可申請と帰化申請では、求められる要件が異なります。

  • 永住権:原則10年以上の在留(うち就労5年以上)、年収300万円以上が目安
  • 帰化:原則5年以上の居住、日本語能力が必要

在留年数の要件は永住権の方が長く設定されていますが、帰化には日本語能力の要件があり、面接での日本語による質疑応答が求められます。また、納税証明書の提出期間も異なり、永住権は3年分、帰化は1年分が基本です。

取得後の権利・義務の違い

取得後の法的地位にも大きな違いがあります。

  • 参政権:永住者にはなし、帰化すると選挙権・被選挙権を取得
  • 退去強制:永住者は対象となり得る、帰化すると対象外
  • 資格取消:永住権は取消制度あり、帰化は一度取得すると取り消されない
  • 海外渡航:永住者は再入国許可が必要、帰化すると不要

永住権のメリット・デメリット

永住権のメリット

  • 在留期間の更新手続きが不要になり、ビザ更新の心配から解放される
  • 就労活動に制限がなくなり、職種や業種を自由に選べる
  • 住宅ローンや各種融資が受けやすくなる
  • 母国の国籍を保持できるため、母国への帰国や渡航が容易
  • 失業や離婚などがあっても在留資格を失わない

永住権のデメリット

  • 選挙権・被選挙権などの参政権がない
  • 在留カードの携帯・更新義務が継続する(7年ごとに更新)
  • 重大な犯罪を犯した場合、退去強制の対象となり得る
  • 1年以上日本を離れると永住権が取り消される可能性がある
  • 海外渡航時には再入国許可の取得が必要

帰化のメリット・デメリット

帰化のメリット

  • 日本国籍を取得し、完全な法的安定性を得られる
  • 選挙権・被選挙権を取得し、日本の政治に参加できる
  • 日本のパスポートを取得でき、多くの国にビザなしで渡航可能
  • 退去強制の対象とならない
  • 在留カードの携帯・更新が不要になる
  • 一度取得すると取り消されることがない

帰化のデメリット

  • 原則として母国の国籍を失う(二重国籍は認められない)
  • 母国への渡航にビザが必要になる場合がある
  • 一度帰化すると、再び母国の国籍を取得するのが困難
  • 申請手続きが複雑で、必要書類が多い(約60種類)
  • 審査期間が長い(申請から許可まで約1年)

永住許可申請の流れと必要書類

永住許可申請の要件

永住許可を取得するためには、主に3つの大きな要件を満たす必要があります。

  • 素行善良要件:法律を遵守し、納税や年金、健康保険料などの公的義務を適正に履行していること
  • 独立生計要件:安定した収入や資産があり、将来にわたって自立した生活が見込まれること(年収300万円以上が目安)
  • 国益適合要件:原則として10年以上継続して日本に在留し、現在の在留資格の最長の在留期間を有していること

日本人の配偶者や永住者の配偶者、高度人材ポイント制で70点以上の方などには、在留期間要件の特例があります。

永住許可申請の必要書類

永住許可申請に必要な主な書類は以下の通りです。在留資格や個人の状況によって必要書類が異なります。

  • 永住許可申請書
  • 写真(縦4cm×横3cm)
  • 理由書(永住を希望する理由を記載)
  • 住民票(世帯全員分)
  • 在職証明書または事業内容を証明する書類
  • 住民税の課税証明書・納税証明書(直近3〜5年分)
  • 年金・健康保険の納付証明書(直近2年分)
  • 身元保証書および身元保証人に関する書類
  • 了解書

永住許可申請の流れ

永住許可申請は、住所地を管轄する出入国在留管理局で行います。申請から許可までの一般的な流れは以下の通りです。

1. 要件の確認:入管のセルフチェックシートなどで要件を満たしているか確認

2. 必要書類の収集:証明書類は発行から3ヶ月以内のものが必要

3. 申請書類の作成:申請書、理由書などを作成

4. 入管への申請:書類一式を持参して提出

5. 審査:約4〜12ヶ月程度

6. 結果通知:許可の場合は手数料10,000円(2025年4月以降)を納付

帰化申請の流れと必要書類

帰化申請の要件(7つの条件)

帰化申請には、国籍法に定められた6つの条件と、実務上求められる日本語能力を合わせた「7つの条件」があります。

  • 住所要件:引き続き5年以上日本に住所を有すること
  • 能力要件:18歳以上で、本国法によっても行為能力を有すること
  • 素行要件:素行が善良であること(犯罪歴・交通違反・納税状況など)
  • 生計要件:自己または生計を一にする配偶者等の資産や技能によって生計を営めること
  • 重国籍防止要件:日本国籍の取得により元の国籍を失うか、または国籍を有しないこと
  • 憲法遵守要件:日本国憲法を守り、政府を暴力で破壊しようとする団体に加入していないこと
  • 日本語能力:日本語での読み書きとコミュニケーションができること

帰化申請の必要書類

帰化申請は永住申請に比べて必要書類が多く、約60種類に及ぶ場合もあります。主な書類は以下の通りです。

  • 帰化許可申請書(写真貼付)
  • 親族の概要を記載した書面
  • 履歴書(出生から現在まで)
  • 帰化の動機書(自筆で記載)
  • 国籍・身分関係を証する書面(本国の戸籍謄本、パスポートなど)
  • 住民票(世帯全員・居住歴がわかるもの)
  • 納税証明書・課税証明書
  • 在職証明書・給与明細・源泉徴収票

帰化申請の流れ

帰化申請は、住所地を管轄する法務局で行います。申請から許可まで約1年かかるのが一般的です。

1. 事前相談:法務局で必要書類の説明を受ける(要予約)

2. 書類収集・作成:本国書類の取り寄せなど、時間がかかる場合あり

3. 書類確認:法務局で書類一式のチェックを受ける

4. 申請受付:書類一式を法務局に提出

5. 面接:申請から約2〜3ヶ月後に法務局で面接

6. 審査:法務省本省での審査(約6〜10ヶ月)

7. 許可・官報告示:許可されると官報に掲載

8. 帰化届の提出:市区町村役場で帰化届を提出し、戸籍作成

【2026年最新】帰化要件の厳格化の動向

2025年11月、政府が帰化要件の厳格化を検討していることが報道されました。現行では原則5年以上の居住期間で帰化許可の対象となりますが、この要件の実質的な延長が検討されています。

背景には、永住許可の居住要件が原則10年以上であるのに対し、帰化が5年以上と短いことへの指摘があります。帰化は日本国籍を取得する制度であり、選挙権・被選挙権など永住許可以上の権利を伴うにもかかわらず、在留年数の要件が緩やかなことへの問題意識が議論されています。

政府は2026年1月に予定されている「外国人政策の総合的対応策」取りまとめに向けて、帰化要件の見直しを含む制度全体の再検討を進めています。今後1〜2年は帰化・永住に関する審査実務が大きく変動する可能性があるため、最新の動向に注意が必要です。

永住権と帰化、どちらを選ぶべきか

永住権と帰化のどちらを選ぶかは、個人の状況や将来の計画によって異なります。以下のような点を考慮して判断することが重要です。

【永住権が適している方】

  • 母国の国籍を保持したい方
  • 将来的に母国への帰国を検討している方
  • 仕事などで頻繁に母国に渡航する方

【帰化が適している方】

  • 一生涯日本に住む意思がある方
  • 日本の政治に参加したい方
  • 日本のパスポートで海外渡航をしたい方
  • 完全な法的安定性を求める方

国籍はその人のアイデンティティの根幹に関わる重要な問題です。帰化した後に「母国の家族と国籍が違う」という寂しさを感じる方もいます。便利さだけで判断せず、慎重に検討することが大切です。

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まとめ:永住権と帰化の違いを理解して最適な選択を

永住権と帰化は、どちらも日本で長期的・安定的に生活するための重要な選択肢です。最も大きな違いは国籍の変更を伴うかどうかであり、永住権は外国籍を維持したまま日本に住み続けられる在留資格、帰化は日本国籍を取得して日本人になる手続きです。

企業の人事・総務担当者として外国人従業員を管理する際は、各従業員の将来的な希望や在留状況を把握し、適切なサポートを行うことが求められます。特に2026年以降は帰化要件の厳格化が予想されるため、最新の制度動向を把握しておくことが重要です。

外国人雇用に関する在留資格管理の効率化には、ビザマネのような専門ツールの活用も有効です。

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著者 ビザマネメディア編集部

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