永住権に関する情報はこちらのお役立ち資料をご覧ください。永住権の概要から取得の方法、永住権取り消しを防ぐ方法までご理解いただけます。
永住権を申請するためには、たくさんの書類が必要です。その中で、かなり重要な意味合いを持つのが理由書です。
フォーマットがない分、自由に書けるのがメリットですが、書き方が悪ければ心象を損ねることもあります。今回は永住権申請で必要不可欠な理由書について書き方や注意点を解説します。
永住権の申請についてまとめたお役立ち資料はこちら!
そもそもの永住権取得方法について知りたいという方はこちらをご覧ください。
日本で永住権を取得するために絶対に外せない「3つの条件」とは?
在留資格によって理由書が必要な人とそうでない人に分かれる
実は、永住権を目指す外国人全員が理由書を提出しなければならないわけではありません。
在留資格によっては理由書がなくてもいい場合があります。例えば、日本人の配偶者や永住者の配偶者など、身分に関する在留資格を持っている人は、理由書を出さなくて大丈夫です。
そもそも理由書は、「なぜ永住権を取得したいのか」を申請者の言葉でまとめたものです。
パートナーが日本人、もしくは永住権を持つ人物の時点で、永住権の取得を目指す人の理由は限られ、日本人のパートナーと一緒に、日本で安定して暮らしたいなどに絞られます。そのため、入国管理局もわざわざ理由書を求めません。
理由書が必要なのは、就労系の在留資格を取得している人です。理由書がないと、なぜ永住権が必要なのか分からないからです。
理由書は、永住権を求める理由を論理立てて説明するために存在しています。身分系の在留資格を持つ人は提出の必要はありませんが、特殊な事情を抱えている人、認められるか不安な人は提出しても大丈夫です。
永住権申請の理由書には何を書けばいいの?
作成にあたり、自由度が高いとされる理由書。では、理由書に何を書いていけばいいのでしょうか。
理由書の構成としては、以下のようにするのが定石です。
■挨拶
■永住許可申請の旨を記載
■来日してから今日に至るまでの経緯を簡潔に書く
■現在の就労状況・生活状況をまとめる
■永住権を取得したい理由を記す
では、特に内容がわかりづらい3つの項目について説明していきます。
来日してから今日に至るまでの経緯を簡潔に書く
永住権を取得するためには3つの要件があり、その中の1つに「その者の永住が日本国の利益に合すると認められること」があります。
「納税義務などの公的義務を履行していること」や「現在有している在留資格において最長の在留期間であること」などの条件がある中、「原則10年在留」もその1つです。10年以上の日本在留期間で、その外国人が何をしてきたのか、来日から今に至るまでの経緯を大まかに記します。
どこで生まれて、なぜ日本にやってきたのか、日本で何をしてきたのか、これらを示さなければなりません。
ちゃんとしたルートで日本にやってきて、しっかりと働き、日本で家族が出来たので永住権を持ちたいという人は、それまでの経緯を書けば大丈夫です。
入国管理局がこれまで申請した内容との整合性をチェックしているため、今までに申請した書類をチェックしながら、理由書を書いていくことが求められます。
現在の就労状況、生活状況をまとめる
現在どんな仕事をしているのか、どのような生活状況なのかをまとめます。
要件の中には「独立した生活ができること」が挙げられているため、安定して収入が得られることをアピールしていきます。現在務めている会社の名前、役職や仕事の内容、月々の収入と年収、働き始めた時期、職場の印象や将来どのように働きたいか、そこまで記せば十分です。
配偶者などがいる場合には、家族との生活状況に関しても書く必要があります。
また、これまでに法律を遵守してきたことや社会的に非難されない生活を営んできたことも、併せてアピールしましょう。
もし入国管理局から理由書に書かれたことを証明する書類を求められた場合は、適当な書類を提出し、事実であることが証明できれば要件を満たしたことになります。
永住権を取得したい理由を記す
理由書で一番の重要ポイントは、「なぜ日本で永住権を取得したいのか」についてです。国籍こそそのままですが、異国の地である日本に長く住み続ける以上、なぜそこまでして住みたいのか、何かしらの理由があるはずです。
「日本でなければならない理由」や「日本を選んだ理由」を、具体的に論理立てて記載しましょう。パートナーに恵まれ、子供もでき、仕事をしていく中で生活基盤が日本にできたからというような理由もその一例ですが、具体的な理由を示せないと、永住権の申請を許可する可能性は上がりません。
また、理由書の最後には「ここまでで述べたように、私の生活基盤は日本であり、今後も日本国の住民として法律を遵守し、勤勉に働き、誠実に暮らしていく所存でございます。」という文言を記載し、理由書を締めくくります。
永住権申請の理由書でポイントを稼ぐために必要なことは?
面談が必要な帰化申請とは違い、永住権の取得は理由書などの書類だけで許可や不許可が決まります。文面だけで永住権を与えるにふさわしい人物かどうかを判断する以上、何に気を付ければいいのでしょうか。
できるだけ丁寧な日本語で理由書を書く
理由書は、基本的に申請者が自ら書かなければなりません。自分の言葉で説明し、自分で書くことで、信憑性が生まれます。
また、日本語で理由書は書かなければなりません。母国語で書いてもいいことになっていますが、その際には日本語訳の文章を添付しなければなりません。
外国人の中には、10年以上日本にいるとはいえ日本語は難しく、日本語でのコミュニケーションはできても、日本語の読み書きはできないという方もいます。
敬語の使い方や助詞などの文法などがチグハグだと、理由書の読み手は違和感を感じてしまいます。敬語を正しく使い、文法を最大限正しく用いる必要があるため、第三者に添削してもらうのがおすすめです。
理由書を書く際に一番やってはいけないのが、日本語が分からないからといってネット上にあるフォーマットをほぼ丸写しする行為です。同じことを考える人は必ずいるもので、そこに丁寧さはありません。
また、理由書の作成例の文面を所々変えて提出したとしても、文章の流れがおかしくなることがあり、担当者に違和感を感じさせてしまいます。
できるだけ丁寧に、最大限きれいな日本語を用いつつ、「自分の言葉」で文章を作ることで、誠意が伝わる理由書を仕上げることができます。
日本への永住の思いを、いくつかの要素を含ませて書く
「なぜ日本で永住権を取得する必要があるのか」という理由を書いていくことで信憑性が増します。例えば、日本人に助けられたエピソードを紹介し、それで日本が好きになったというエピソードを書くのも1つのパターンです。
1つのエピソードだけで永住権取得を目指す理由にするのはやや不十分とも言えますが、日本を好きになった理由、長く日本で住みたい理由などを具体的にいくつも書いていけば、その思いは本物であると判断してくれやすくます。
理由書では、日本への定着性もチェックされており、「今後母国に戻る予定はない」「日本でずっと生活をしたい」と書いておくことも大切です。
こうした要素をいくつも含ませることには、提出した理由書が決してネット上に出回っているフォーマットでなく、申請者自らが気持ちをこめて書いたオリジナルの文章であることを示す狙いもあります。これまでの経緯をとりあえず網羅し、その中からコンパクトにまとめる作業を行っていくのもいいでしょう。
善良であることを具体的なエピソードを交えて示す
法律上の要件に「素行が善良であること」が挙げられているように、理由書の中で「いかに自分が善良に、社会的に非難されることのない生活を送ってきたか」をアピールする必要があります。
例えば、長年運転をしている人であれば、これまでに交通違反を犯したことがない、無事故無違反だとアピールし、理由書とは別に運転記録証明書を提出すれば、それが本当であることが証明されます。
また、過去にボランティアや寄付などを行い、自治体や団体から表彰をされたことがあればそのことを記して、感謝状や表彰状などの資料を出せば、素行が善良で、社会的に非難されることのない生活を送っていると思ってもらえるようになります。
むしろ母国にいた時から犯罪などに手を染めず、善良な市民だったと、母国で無犯罪証明書を発行してもらい、提出するというやり方も説得力があります。とにかく「自分は善良である」という事実をいかにアピールするか、それによって相手の心象が変わってきます。
上記に加え、税金や保険料の支払いをしっかりと行っていることを書類を用いて伝えていくことで、法律上の要件はクリアできるというわけです。
もし以前に交通違反などを犯したことがあるという場合は、その事実を隠さず、二度とそのようなことはしないと理由書で誓いましょう。
また、信頼できる人物に推薦状を書いてもらい、それを提出するのも有効とされています。使えるものは何でも使う、そして、日本で永住権を得て、日本のために最大限の努力を行いたいと積極的にアピールをしていけば、担当官の心証は良くなるはずです。
永住権の申請に必要な理由書の書き方まとめ
永住権の理由書作成は、行政書士に依頼をすると理由書の構成を考えてくれるので、あとはそれを丁寧に書いていけばよりスムーズでしょう。
手書きでも文書作成ソフトでもいいことになっていますが、本当に申請した人物が書いたと思えるような形になれば、真剣度は伝わるかもしれません。
一方で、「正直誠実に、完璧に仕上げよう」と思い、長々と書いてしまっても、それ読んでもらうのは大変なので、必要最低限の情報を端的にまとめるのがベスト。
だからこそ、専門家に依頼してまとまった形にしてから提出するのが無難です。申請書や理由書、書類の確認、母国から取り寄せた資料の翻訳、書類の提出代行、不許可になった場合の対策など、様々なサポートを行ってくれます。永住権申請までに向けた道のりは、1人1人違います。理由書も当然これまでの経緯に合わせて作成されるので、唯一無二のモノになるはずです。
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