結婚時に日本国籍を取得したい!日本国籍の取得方法、結婚時の国籍、帰化と国籍取得どちらを先に行うべきかまで徹底解説

執筆者 4月 1, 2020外国人のノウハウコメント0件

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外国人が日本国籍を取得するには

外国人が日本国籍を取得する方法は、大きく分けて「出生」「届け出」「帰化」の3種類があります。2026年3月現在、在留外国人数は約395万人と過去最多を更新しており、日本国籍の取得を検討する外国人も増加傾向にあります。それぞれの取得方法について詳しく解説します。

出生による日本国籍の取得

日本の国籍法は「父母両系血統主義」を採用しており、出生時に父親または母親が日本国籍を持っている場合、その子どもは日本国籍を取得できます。また、両親がわからない場合や無国籍の場合でも、日本で生まれた子どもは日本国籍を取得することが可能です。

日本人の母と外国人の父から生まれた子の場合、両親が法律上の婚姻関係になくても、母が日本人であることから子どもは日本国籍を取得できます。一方、日本人の父と外国人の母の間に生まれた子の場合で、法律上の婚姻関係がないときは、出生前に父親が認知する「胎児認知」を行っていなければ、出生によって日本国籍を取得することはできません。

なお、2009年の国籍法改正により、出生後に日本人の父から認知された子で18歳未満の者は、父母の婚姻の有無にかかわらず、法務大臣への届け出によって日本国籍を取得できるようになっています。

届け出による日本国籍の取得

日本人の子であっても、特定の事情により出生時に日本国籍が認められない場合があります。以下のようなケースでは、法務大臣への届け出により日本国籍を取得できます。

日本国籍を留保しなかった場合

外国で生まれた子どもは、日本国籍と外国国籍の両方を取得することがあります。出生届の提出時に「国籍留保」の届け出をしなければ、日本国籍を失います。ただし、以下の要件を満たせば再取得が可能です。

  • 届け出の対象者が18歳未満であること(2022年4月の民法改正に伴い、従来の20歳未満から変更)
  • 住所が日本にあること(短期滞在では認められません)
  • 日本国籍を取得すると同時に、現在持っている外国国籍を失うことを理解していること

国籍選択の催告を受けて日本国籍を選ばなかった場合

日本国籍と外国国籍を持つ重国籍者は、一定の期限までにいずれかの国籍を選択する義務があります。2022年4月施行の改正により、18歳に達する以前に重国籍となった場合は20歳に達するまで、18歳に達した後に重国籍となった場合は重国籍となった時から2年以内に選択する必要があります。この期限を過ぎて日本国籍を選択しないと、法務大臣からの催告を受けてから1か月以内に選択しなければ日本国籍を失うことになります。

帰化による日本国籍の取得

帰化(きか)とは、外国籍の方が日本国籍を取得するために法務大臣の許可を得る手続きです。国籍法第4条では、日本国民でない者は帰化によって日本の国籍を取得することができると定められています。帰化には「普通帰化」「簡易帰化」「大帰化」の3種類がありますが、一般的に利用されるのは普通帰化と簡易帰化です。

普通帰化の主な要件は以下のとおりです(国籍法第5条)。

  • 引き続き5年以上日本に住所を有すること(住居要件)
  • 18歳以上であること(能力要件)
  • 素行が善良であること(素行要件)
  • 自己または生計を共にする配偶者等の収入で生活できること(生計要件)
  • 日本国籍の取得によって元の国籍を失うこと、または無国籍であること(重国籍防止要件)
  • 日本国憲法を遵守する意思があること(思想要件)
  • 日常会話レベルの日本語能力(おおむね小学校2〜3年生程度の読み書き能力)

帰化申請は、住所地を管轄する法務局または地方法務局に行います。審査期間は通常6か月〜1年程度ですが、個別の事情によってはそれ以上かかる場合もあります。

外国人が日本人と結婚すると国籍はどうなるのか

「日本人と結婚すれば日本国籍を取得できる」と考える方は少なくありませんが、これは誤解です。日本の法律では、結婚(婚姻)によって国籍が自動的に変わることはありません。ここでは、国際結婚と国籍の関係について正確に解説します。

結婚しても国籍は自動的に変わらない

日本の国籍法では、国際結婚をしても双方の国籍はそのまま変わりません。日本人は日本国籍のまま、外国人は外国籍のままです。外国人の配偶者が日本国籍を希望する場合は、婚姻手続きとは別に「帰化申請」を行う必要があります。ただし、日本人の配偶者であることにより、帰化の要件が一部緩和される「簡易帰化」の対象となります(後述)。

日本人男性と外国人女性が結婚した場合

日本人男性と外国人女性が結婚した場合、日本人男性は日本国籍のまま、外国人女性も外国籍のままとなります。外国人女性が日本国籍を取得したい場合は、帰化申請が必要です。なお、結婚後は「日本人の配偶者等」という在留資格(いわゆる配偶者ビザ)を取得して日本に在留することが可能になります。

日本人女性と外国人男性が結婚した場合

日本人女性が外国人男性と結婚した場合も、原則として双方の国籍は変わりません。ただし、外国人男性の出身国の法律によっては、以下のように対応が異なる場合があります。

  • 双方の国籍がそのまま変わらないケース(多くの国がこれに該当)
  • 届け出などの意思表示により、夫の国籍を取得できるケース(フランス、タイなど)
  • 結婚により自動的に夫の国籍が付与されるケース(イラン、サウジアラビア、エチオピアなど)

自動的に外国籍が付与された場合、日本人女性は重国籍(二重国籍)の状態になります。日本は重国籍を認めていないため、一定の期限内にいずれかの国籍を選択する手続きが必要です。手続きを怠ると、日本国籍を失う可能性があるため注意が必要です。

結婚した外国人が日本国籍を取得するための「簡易帰化」とは

日本人と結婚した外国人が日本国籍を取得するには、「帰化」の手続きが必要です。ただし、日本人の配偶者である外国人は、国籍法第7条に基づく「簡易帰化」の対象となり、通常の帰化(普通帰化)よりも居住要件と能力要件が緩和されます。

簡易帰化の2つの居住要件パターン

国籍法第7条では、日本人の配偶者に対して以下の2つのパターンで居住要件が緩和されています。

パターン1:引き続き3年以上日本に住所または居所を有し、かつ、現に日本に住所を有する場合

たとえば、留学や就労で3年以上日本に住んでいる外国人が日本人と結婚した場合、結婚した時点でこの要件を満たします。この場合、結婚後すぐに帰化申請が可能です。通常の帰化で必要な「5年以上の居住」が「3年以上」に短縮されるイメージです。

パターン2:婚姻の日から3年を経過し、かつ、引き続き1年以上日本に住所を有する場合

海外で日本人と結婚し、結婚から3年以上経過した後に来日した場合は、日本での居住期間が1年以上あれば帰化申請が可能です。このパターンは、日本国内での居住期間が最も短く済むケースです。

簡易帰化で緩和される要件・されない要件

簡易帰化で緩和されるのは「住居要件」と「能力要件」(18歳以上であること)の2つです。それ以外の素行要件、生計要件、重国籍防止要件、思想要件、日本語能力については、通常の帰化と同じ基準で審査されます。

生計要件については、世帯単位で判断されるため、外国人配偶者が専業主婦・主夫であっても、日本人配偶者に安定した収入があれば問題ありません。一般的に世帯年収300万円以上が安定した収入の目安とされています。

簡易帰化の必要書類

簡易帰化の申請に必要な主な書類は以下のとおりです。日本人の配偶者としての申請では、通常の帰化申請書類に加え、婚姻関係を証明する書類が追加で必要になります。

  • 帰化許可申請書(申請者の写真を添付)
  • 帰化の動機書
  • 履歴書
  • 親族の概要を記載した書類
  • 生計の概要を記載した書類
  • 住民票の写し
  • 国籍を証明する書類
  • 親族関係を証明する書類
  • 納税を証明する書類(課税証明書、納税証明書など)
  • 収入を証明する書類(源泉徴収票など)
  • 在留歴を証する書類
  • 日本人配偶者の戸籍謄本
  • 婚姻届の記載事項証明書
  • 結婚に至る経緯や交際状況を記載した書類
  • 夫婦のスナップ写真

簡易帰化の審査で重視されるポイント

日本人の配偶者としての帰化申請では、通常の帰化に加えて「婚姻の実態」が特に重視されます。偽装結婚の防止が目的であり、以下のような点が審査されます。

  • 婚姻の実態:同居しているか、夫婦としての生活実態があるか
  • 交際の経緯:結婚に至るまでの交際経緯について合理的な説明ができるか
  • 日本語能力:日常会話レベルの日本語力があるか(読み書きの試験が実施される場合があります)
  • 納税・社会保険の履行状況:住民税や健康保険料の滞納がないか
  • 交通違反の有無:直近2年間で3回以上の違反がある場合、不許可リスクが高まります

審査では、法務局の担当官による面接が行われます。面接では申請者本人だけでなく、日本人配偶者にも質問がなされることがあります。夫婦関係や日常生活について聞かれるため、事前に準備しておくことが大切です。

帰化申請の流れと審査期間

帰化申請の一般的な流れは以下のとおりです。

  • 法務局での事前相談:申請要件を満たしているかの確認や、必要書類の案内を受けます
  • 必要書類の収集・作成:本国の書類取得や翻訳を含め、数か月かかることもあります
  • 申請書の提出:申請者本人が法務局に出向いて提出します(代理は不可)
  • 法務局による審査・面接:書類審査に加え、面接や自宅訪問が行われます
  • 許可の告示:許可されると官報に氏名が掲載され、法務局から許可通知が届きます

審査期間は通常6か月〜1年程度ですが、書類に不備があったり追加調査が必要な場合はさらに長期化することもあります。帰化が許可されると、市区町村で戸籍の手続きを行い、日本国パスポートの申請やマイナンバー関連の変更手続きなどが必要になります。

日本国籍を取得するメリット・デメリット

日本国籍を取得するメリット

  • 在留資格やビザの更新が不要になり、日本での在留に期限がなくなる
  • 選挙権・被選挙権を持ち、政治に参加できるようになる
  • 日本のパスポートを取得でき、多くの国にビザなしで渡航できる
  • 就職・転職時に在留資格の制限がなくなり、職業選択の自由が広がる
  • 銀行からの融資やローンの審査が受けやすくなる
  • 国際結婚の場合、日本人同士の結婚と同じ手続きで済むようになる
  • 子どもが生まれた際の出生届も、日本の役所に届け出るだけで済む

日本国籍を取得するデメリット

  • 元の国籍を失う:日本は重国籍を認めていないため(国籍法第11条)、帰化すると母国の国籍を喪失します。母国への渡航にビザが必要になる場合があります
  • 申請手続きが煩雑:必要書類が多く、本国からの取り寄せや翻訳が必要で、準備に数か月かかることがあります
  • 審査期間が長い:申請から許可まで6か月〜1年以上かかることがあります
  • 国によっては国籍離脱の手続きが困難な場合がある(兵役義務を終えないと離脱できない国もあります)

帰化と永住権の違いについて、より詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてご参照ください。

「永住権」と「帰化」の違い!メリットや申請方法を詳しく解説(ビザマネメディア)

結婚と帰化はどちらを先にすべきか

日本人との結婚を考えている外国人にとって、「結婚と帰化のどちらを先にすべきか」は重要な問題です。それぞれにメリット・デメリットがあります。

帰化を先にする場合のメリット

  • 婚姻届の手続きが日本人同士と同じ形で済むため、手続きが大幅に簡素化される
  • 婚姻要件具備証明書など本国書類の取り寄せ・翻訳が不要になる
  • 子どもが生まれた場合の手続きもシンプルになる

結婚を先にする場合のメリット

  • 「日本人の配偶者等」の在留資格を取得でき、日本での安定した在留が確保できる
  • 簡易帰化の対象となり、居住要件が緩和される(5年→3年または1年)
  • 在日期間が短い場合でも、結婚を先にすることで帰化への道筋ができる

すでに5年以上日本に居住している外国人であれば、帰化を先にしてから結婚するほうが全体の手続きは簡素化される傾向にあります。一方、在日期間が短い場合は、先に結婚して簡易帰化の緩和要件を活用したほうが早く日本国籍を取得できる可能性があります。

【2026年最新】帰化要件の厳格化の動き

2026年1月23日に開催された「外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議」において、「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」が決定されました。この中で、帰化に関する審査の厳格化が重要テーマの一つとして盛り込まれています。

具体的には、帰化の居住要件について、現行の「5年以上」から永住許可の基準に近い「10年以上」の在留を重視する方向での運用見直しが検討されています。現時点(2026年3月現在)では国籍法の条文自体の改正は行われていませんが、審査実務において、就労状況・収入・納税状況・社会保険料の納付状況などをこれまで以上に厳格に確認する方向性が示されています。

なお、日本人の配偶者に対する簡易帰化(国籍法第7条)の要件そのものが変更されたわけではありませんが、審査運用の厳格化は簡易帰化にも影響を及ぼす可能性があります。帰化を検討されている方は、最新の動向に注意しながら、早めに法務局への相談や専門家への相談を行うことをおすすめします。

国際結婚における子どもの国籍

日本は「父母両系血統主義」を採用しているため、父または母のどちらかが日本人であれば、その子どもは日本国籍を取得します。これは、子どもが日本国内で生まれたか海外で生まれたかを問いません。

ただし、海外で生まれた子どもについては注意が必要です。子どもの出生地が生地主義(その国で生まれた者に国籍を与える制度)を採用している国(アメリカ、カナダなど)の場合、子どもは日本国籍とその国の国籍の両方を取得することになります。

出生により外国の国籍も取得した子どもが海外で生まれた場合は、出生から3か月以内に「国籍留保の届出」を行わなければ、日本国籍を喪失します。出生届の「その他」欄に「日本の国籍を留保する」と記載して届け出ることで、日本国籍を維持できます。

重国籍の子どもは、2022年4月施行の改正により、18歳に達する以前に重国籍となった場合は20歳に達するまで、18歳に達した後に重国籍となった場合は重国籍となった時から2年以内に、いずれかの国籍を選択する必要があります。

二重国籍に関する詳細は、以下のビザマネメディアの記事でもご紹介しています。

【2023年最新】二重国籍の外国人必見!日本国籍の放棄(離脱・選択・喪失)とは何か?(ビザマネメディア)

外国人の在留資格管理にはビザマネの活用がおすすめ

外国人従業員を多く雇用する企業にとって、在留資格や在留カードの管理は大きな業務負担となっています。国際結婚をした外国人従業員の在留資格の変更や、帰化申請中の従業員の在留期限管理など、個別の対応が求められるケースも増えています。

「ビザマネ」は、外国人雇用に特有の管理業務を一元化できるクラウドサービスです。在留カードの期限が近づくと、本社・事業所・従業員本人に自動でアラートが送信されるため、管理漏れによる不法就労リスクを防止できます。また、在留カードの偽造チェックや就労可否の判定もシステム上で簡単に行えるため、人事担当者の負担を大幅に軽減できます。

帰化申請中の従業員の在留期限管理や、配偶者ビザを持つ従業員の在留資格変更にも対応できるため、さまざまなケースに備えた管理体制を構築できます。外国人雇用の管理にお悩みの企業様は、ぜひビザマネの導入をご検討ください。

外国人雇用管理システム「ビザマネ」公式サイト

著者 ビザマネメディア編集部

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