特定技能14業種「介護」におけるネパール人の動向を徹底解説!

執筆者 4月 12, 2020ニュースコメント0件

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2019年4月に新たな在留資格「特定技能」が発効されました。特定技能は14種類の業種で分類されますが、その中でも特に注目を集めているのが「介護」の分野です。特定技能「介護」を取得したいと考える外国人は多いですが、その中でも特に特定技能「介護」の試験の応募が殺到し、国民の関心が高いネパール人に焦点を当て、最新の動向を徹底解説します。

特定技能「介護」について

政府は2018年11月14日、出入国管理法改正により、2019年度から5年間で最大34万5,150人の外国人労働者を受け入れることを発表しました。そして、2019年4月1日から新たに在留資格「特定技能」制度がスタートしました。

在留資格「特定技能」制度では、日本国内の深刻な人手不足を解決するために、一定の専門性・技能を有し、即戦力となる外国人を受け入れる制度であり、特定技能1号と特定技能2号の2種類があります。

特定技能の全業種に関する情報はこちらをご覧ください。

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その中の特定技能1号は、14業種の分野で外国人が業務することを定めており、厚生労働省が管轄する「介護」分野では、身体介護(利用者の心身の状況に応じた入浴、食事、排せつの介助など)や、これに不随する支援業務(レクリエーションの実施、機能訓練の補助)が業務の内容になっています。

様々な業種で外国人労働者の受け入れが行われていますが、その中でも「介護」の分野は最も受け入れ数を多く見込んでおり、その数は5年間で約6万人と見込んでいます。この制度により、外国人労働者が人手不足の深刻である国内産業を解消すると予想されています。

特定技能「介護」に関する情報はこちらをご覧ください。

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日本の介護人材不足とネパール人の需要について

日本は現在、深刻な少子高齢化社会が進んでいます。2025年には、75歳以上の後期高齢者の数が800万人を超え、国民の3人に1人が65歳以上になると言われています。そんな中で、国内の介護分野における人材の需要は、毎年上昇しています。

公益財団法人「介護労働安定センター」の令和元年に発表した「平成30年度介護労働実態調査」によると、介護サービスに従事する従業員の不足感は全体の67.2%でした。

これは平成25年以降、5年連続で不足感が増加しており、同時に、「労働条件・仕事に関する悩みの上位項目」においても、「人手が足りない」と感じている介護サービスが全体の54.2%と、半数以上の介護サービスが人手不足に悩んでいることが分かります。(参照:公益財団法人 介護労働安定センター http://www.kaigo-center.or.jp/report/2019_chousa_01.html

では実際に介護サービスを行っている労働者は、外国人労働者に対してどのような印象を持っているのでしょうか?

外国人労働者と働くことに前向きな印象

同「平成30年度介護労働実態調査」によると、外国人労働者と一緒に働いている事業所は、外国人労働者を受け入れていない事業所よりも、外国人労働者と働くことにポジティブな印象を持っていることがわかりました。外国人労働者と働くポジティブな意見として、「職場に活気がでる」「利用者が喜んでいる」などが挙げられました。

また、不安な項目においても、「利用者等との意思疎通において不安がある」「コミュニケーションがとりにくい」と考えている割合は、事業所に外国人労働者がいない労働者の方が高く、実際に外国人労働者と一緒に働いている労働者は、一緒に働いていない労働者と比べるとそれぞれの不安の項目で不安の割合が少ないことがわかりました。

さらに、雇用管理の改善の取り組みが進んでいるため、介護職員の離職率が低下していることも調査で分かりました。

ネパール人が特定技能「介護」を取得するにはどうすればいいか

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出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_000117702.html

まず、在留資格である「特定技能」を取得するためには、「特定技能評価試験」「国際交流基金日本語基礎テスト」の2つを合格する必要があります。

1つ目の「特定技能評価試験」は、特定技能の14種類の全業種それぞれに試験が用意されています。「介護」分野の場合は、「介護技能評価試験」という技能試験が実施されます。特定技能評価試験は各分野ごとに省庁の管轄が異なるので、詳しく知りたい方は、dnus内のこちらの記事を是非ご覧ください。

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そして2つ目に、「国際交流基金日本語基礎テスト」という日本語試験に合格する必要があります。これは、日本語を母語としない外国人が、ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の日本語力を持ってるかを判定する試験です。もしくは、日本語能力試験(N4以上)に合格する必要があります。

さらに特定技能の「介護」分野では、「特定技能評価試験」と「国際交流基金日本語基礎テスト」に加えて、「介護日本語評価試験」に合格しなければいけません。「介護日本語評価試験」では、主に介護現場で使われる用語の問題や、実際の介護の場面で、相手に声をかける際に適した声掛け、出された情報をもとにどのような判断をするべきかを選択する問題などを選択肢から選ぶ問題が出題されます。

つまり、「介護日本語評価試験」では、これから日本で働く外国人労働者が、介護業務に就く中で想定される様々なシチュエーションに対応できる日本語能力があるか試されるのです。

このため、特定技能の「介護」を取得するためには、「特定技能評価試験」「国際交流基金日本語基礎テスト」の2つに加えて、「介護日本語評価試験」合計3つの試験に合格する必要があります。

特定技能「介護」の試験について

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介護分野 技能試験及び日本語試験の概要について

出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_000117702.html

先ほど特定技能の「介護」を取得するためには、「特定技能評価試験」と「国際交流基金日本語基礎テスト」、「介護日本語評価試験」の3つの試験に合格する必要があると説明しました。

特定技能の「介護」分野で働く場合、通常の特定技能評価試験と国際交流基金日本語基礎テストに加えて、介護日本語評価試験に合格する必要があることも説明しました。ここではそれぞれの試験について詳しく紹介していこうと思います。

まず、特定技能「介護」の特定技能評価試験は、日本国内と日本国外で実施されています。

介護技能評価試験は60分で、学科試験40問と実技試験5問の全45問の問題を解き、60%以上の正答率で合格になります。

海外での介護分野の特定技能評価試験を実施している国は、

フィリピン、カンボジア、インドネシア、モンゴル、ネパールがあります。

国際交流基金日本語基礎テスト(Japan Foundation Test for Basic Japanse, 略称:JFT-Basic)は、就労で来日する外国人が生活の様々な場面で遭遇するシチュエーションに対して、日本語での適切なコミュニケーションが取れる能力があるか測定することを目的としています。

国際交流基金日本語基礎テストは2019年4月から在留資格「特定技能1号」を得るために必要な日本語能力水準を測るテストとして活用されています。対象は日本語を母語としない外国人で、就労のために来日する外国人が対象となります。

国際交流基金日本語基礎テストは、2019年4月から9月までフィリピンのみで開催されていましたが、2019年10月以降はカンボジア、ミャンマー、モンゴル、ネパールでも開催されるようになりました。

さらに介護の分野でのみ、「介護日本語評価試験」という試験に合格する必要があります。

こちらは、試験時間が30分で介護に関する日本語能力があるかどうか図る試験となっています。介護技能評価試験と同様、60%以上の正答率で合格となります。

特定技能「介護」を受けるネパール人の特徴は?

近年日本におけるネパール人労働者の数は年々増加しています。ここ数年だと、ITエンジニアや飲食業界、ファーストフード店、コンビニエンスストアなどでネパール人の労働者が増加しており、日本語学校や大学、短大などを卒業後に日本で就職したいネパール人も多くなっています。

ネパールは地理的に中国とインドに挟まれているため、中国のチベット系民族とインドからのアーリア系民族が入り交じっており、その結果、100を超えるカーストや民族が存在します。そのため、ネパールの公用語はネパール語となっていますが、同時に100を超える言語も存在し、ネパール語を母国語として使用する人は全体人口数の半分以下となっています。

しかし、ネパール人の多くは英語を話すことができます。それと同時に、ネパール人の英語力は日本人の英語力よりも高いと言われています。その理由はネパール政府が英語教育に力を入れているからです。ネパールの教育機関の中には、全ての授業を英語で行っている学校も存在しており、多くのネパール人が英語を使えることから、ネパール人と英語でコミュニケーションを取ることはそこまで苦労しないでしょう。

ネパールの国の概要やネパール人の特徴、宗教、文化など、ネパール人について詳しく知りたい方は、dnus内の「ネパール人を採用する際の注意点や宗教、日本語能力までを徹底解説!」で詳しく紹介しています。

【73 番の記事が挿入されます】

特定技能「介護」のネパール人の合格率は?

前の章でネパール人の特徴について説明しましたが、実は介護の分野はネパール国内で注目度が高いことが分かっています。『特定技能「介護」の試験について』で、国際交流基金日本語基礎テストがネパールで2019年10月以降から実施を開始したと説明しましたが、この時、ネパール国内では受験希望者が殺到したそうです。

現在ネパール国内では、特定技能に関するビジネスが急増しており、大きな盛り上がりを見せているそうです。

しかし、ネパールで2019年10月に特定技能「介護」試験がスタートしたとき、まだ「介護」の文化が浸透しておらず、初めて行われた試験のネパール人の合格率は「介護技能評価試験」で0%、「介護日本語評価試験」で8.3%とかなり低い結果となりました。

また、国際交流基金日本語基礎テストにおいても、2020年3月に行われたテスト結果は、ネパール人が合格基準点に到達した率は22.1%(受験者数701人中155人)、平均点も他国と比較すると最下位の154.7点(200点満点)でした。

ネパール人が日本で働く人数は現在は少ない状況ですが、関心は非常に高いため、今後少しずつ増加していくことが予想されます。

特定技能「介護」に関するまとめ

今回は特定技能の「介護」分野に関する情報を、ネパール人に焦点をあてて紹介しました。

今後も特定技能による外国人労働者の数は増えていくことが予想されます。特定技能「看護」に関心の高いネパール人が、日本国内に増えていき、深刻化されている人手不足の状況を打破する社会は、そう遠くないのでしょうか?

また、特定技能の申請や発給は、上記に記載した条件以外にも、細かい条件や手続きが必要になります。

特定技能ビザの申請・発給について詳しく知りたい方は、法務省または出入国在留管理庁までお問い合わせください。

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『特定技能全14業種・職種(法務局・担当省庁)のお問い合わせ先の一覧』

著者 ビザマネメディア編集部

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