【5分でわかる!】「みなし再入国許可」について手続きまで徹底解説!

執筆者 5月 15, 2020ニュースコメント0件

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みなし再入国許可とは、一定の条件を満たす外国人が再入国許可の取得を省略できる制度です。本記事では利用条件・手続き方法・再入国許可との違い・注意点まで2026年4月時点の最新情報で解説します。

みなし再入国許可とは?制度の基本を解説

みなし再入国許可とは、2012年(平成24年)7月に新しい在留管理制度の施行に伴い導入された制度です。入管法(出入国管理及び難民認定法)第26条の2に基づき、一定の条件を満たす外国人が、事前に入管で再入国許可を取得しなくても、出国時に空港で簡単な手続きを行うだけで再入国が可能になります。

日本で働く外国人従業員が一時帰国や海外出張などで日本を離れる際、再入国許可(みなし再入国許可を含む)を受けずに出国すると、その時点で保有している在留資格(在留資格とは、外国人が日本に在留するための法的な資格のことです)と在留期間が消滅してしまいます。その場合、日本に戻るためには新たに査証(ビザ)の取得や上陸審査手続が必要となり、再入国までに相応の時間を要する場合があります。

みなし再入国許可を利用することで、この手続きを省略し、在留資格と在留期間を継続したまま出入国することができます。手数料もかからないため、短期間の一時帰国や海外出張では非常に便利な制度です。

出典:出入国在留管理庁「みなし再入国許可(入管法第26条の2)」 2026年4月確認

みなし再入国許可の対象となる人(利用条件)

みなし再入国許可を利用するためには、以下のすべての条件を満たす必要があります。

  • 有効な在留資格を持っていること
  • 有効な旅券(パスポート)を所持していること
  • 在留期間が「3か月」を超えていること(「3か月」以下の在留期間の方は対象外)
  • 「短期滞在」の在留資格ではないこと
  • 出国の日から1年以内に再入国すること
  • 中長期在留者の場合、有効な在留カードを所持していること

中長期在留者とは、在留カードの交付対象となる外国人のことで、「技術・人文知識・国際業務」「特定技能」(特定技能とは、人手不足が深刻な産業分野で外国人の就労を認める在留資格です)「永住者」「日本人の配偶者等」などの在留資格を持つ方が該当します。

なお、特別永住者の方もみなし再入国許可の対象となります。特別永住者の場合、有効な旅券と特別永住者証明書を所持している必要があります。

出典:出入国在留管理庁「みなし再入国許可(入管法第26条の2)」 2026年4月確認

みなし再入国許可の有効期間

みなし再入国許可の有効期間は、出国の日から1年間です。ただし、在留期限が出国の日から1年を経過する前に到来する場合は、在留期限までが有効期間となります。

たとえば、2026年6月に出国した場合、通常は2027年6月までに再入国すればよいことになります。しかし、在留期限が2026年12月の場合、その在留期限である2026年12月までに再入国しなければなりません。この点は見落としやすいため、出国前に必ず在留期限を確認してください。

特別永住者の方のみなし再入国許可の有効期間は、出国の日から2年間となっています。

出典:出入国在留管理庁「みなし再入国許可(入管法第26条の2)」 2026年4月確認

「みなし再入国許可」と「再入国許可」の違い

みなし再入国許可の条件に当てはまらない場合や、1年以上の出国が予定される場合には、通常の「再入国許可」の取得が必要です。再入国許可は、入管法第26条に基づき、出入国在留管理庁長官が出国に先立って与える許可です。事前に住居地を管轄する地方出入国在留管理官署で申請する必要があります。

以下で、両者の主な違いを詳しく見ていきます。

出典:出入国在留管理庁「再入国許可(入管法第26条)」 2026年4月確認

有効期間の違い

再入国許可の有効期間は、現に有する在留期間の範囲内で、最長5年間(特別永住者の方は6年間)を上限として決定されます。一方、みなし再入国許可の有効期間は出国の日から1年間(特別永住者は2年間)と短くなっています。

そのため、長期間の海外滞在が予定されている場合は、通常の再入国許可を取得したほうが安全です。

手数料の違い(2026年4月時点)

みなし再入国許可は手数料がかかりません。一方、再入国許可は、2025年4月1日の手数料改定により、以下の通りとなっています。

項目みなし再入国許可再入国許可
手数料無料1回限り:窓口4,000円/オンライン3,500円数次:窓口7,000円/オンライン6,500円
有効期間出国日から1年(特別永住者は2年)在留期間の範囲内で最長5年(特別永住者は6年)
期限延長不可可能(海外の日本領事館等で申請)
申請場所空港・海港の出国審査時住居地管轄の出入国在留管理官署
事前申請の要否不要(出国時に手続き)必要(出国前に入管で申請)

なお、2025年4月の改定前は1回限り3,000円・数次6,000円でしたが、手数料が引き上げられています。オンライン申請は在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請または在留資格取得許可申請と同時に行う場合に限り利用可能です。手数料は収入印紙で納付します。

出典:出入国在留管理庁「在留手続等に関する手数料の改定」 2026年4月確認

期限延長の可否

再入国許可は、有効期間内に再入国できない相当の理由がある場合、1年を超えず、かつ許可の効力発生日から6年を超えない範囲で有効期間の延長が可能です。延長の申請は、海外の日本国領事官等を通じて行うことができます。

一方、みなし再入国許可は期限の延長が一切認められていません。これは両者の非常に大きな違いです。どのような理由があっても、期限内に再入国できなければ在留資格を失うことになります。

出典:出入国在留管理庁「再入国許可申請」 2026年4月確認

どちらを選ぶべきか?判断フローチャート

実務上、どちらの制度を利用すべきかは、以下のポイントで判断できます。

  • 出国から1年以内に確実に帰国できる → みなし再入国許可でOK
  • 1年以上の海外滞在の可能性がある → 再入国許可を取得すべき
  • 在留期限が1年未満で海外滞在が長引く可能性がある → 再入国許可を推奨
  • 海外出張が頻繁な場合 → 数次再入国許可を取得しておくと安心
  • 永住者で長期帰国の可能性がある → 再入国許可の取得を強く推奨

判断に迷った場合は、より安全な再入国許可を取得しておくことをおすすめします。在留資格の失効は取り返しのつかないリスクだからです。

みなし再入国許可の手続き方法(空港での流れ)

みなし再入国許可の手続きは、出国審査時に空港(または海港)で行います。事前に入管へ出向く必要はなく、手数料もかかりません。本人が出国のタイミングで手続きを行います。

具体的な手順は以下の通りです。

ステップ1:再入国出国記録(再入国EDカード)を受け取る

再入国出国記録(再入国EDカード)は空港や海港の出国審査カウンター付近で受け取ることができます。出国当日は時間に余裕を持って空港に到着し、EDカードの記入を済ませておくことをおすすめします。

ステップ2:EDカードに必要事項を記入する

EDカードの「みなし再入国許可による出国の意図表明欄」にチェックを入れてください。このチェックを入れることで、一時的な出国であり再入国する予定がある旨を表明したことになります。チェックを入れ忘れた場合や、「再入国の予定はありません」にチェックを入れた場合、在留資格が消滅してしまう可能性があるため、十分注意してください。

ステップ3:出国審査時にパスポート・在留カード・EDカードを提示する

出国審査の際に、入国審査官に対してみなし再入国許可による出国を希望する旨を伝えます。その際、チェック済みのEDカードとともに、パスポートと在留カードを提示してください。審査官が確認し、問題がなければそのまま出国できます。

出典:出入国在留管理庁「みなし再入国許可(入管法第26条の2)」 2026年4月確認

再入国許可の申請方法(入管での事前手続き)

みなし再入国許可を利用できない場合や、1年以上の出国を予定している場合は、通常の再入国許可を出国前に取得する必要があります。ここでは、再入国許可の申請方法について解説します。

申請先

住居地を管轄する地方出入国在留管理官署(入管)の窓口で申請します。空港では手続きできないため、必ず出国前に入管で手続きを行ってください。受付時間は平日の午前9時から12時、午後1時から4時が一般的ですが、官署によって異なる場合があるため、事前に確認してください。

必要書類

  • 再入国許可申請書(出入国在留管理庁のウェブサイトからダウンロード可能)
  • 有効な旅券(パスポート)
  • 在留カードまたは特別永住者証明書

審査期間と手数料

再入国許可申請の審査は基本的に申請当日に処理され、結果が通知されます。許可が下りた場合、手数料を収入印紙で納付します(2026年4月時点:1回限り窓口4,000円、数次窓口7,000円)。

再入国許可には「1回限り有効」のものと「数次有効」(有効期間内であれば何度でも出入国可能)の2種類があります。海外出張や一時帰国が複数回見込まれる場合は、数次再入国許可を取得しておくと安心です。

なお、再入国許可申請はオンラインでも可能ですが、在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請・在留資格取得許可申請と同時に行う場合に限られます。

出典:出入国在留管理庁「再入国許可申請」 2026年4月確認

みなし再入国許可の対象外となるケース

前述の条件を満たしていても、以下のいずれかに該当する方はみなし再入国許可の対象外となります。これらの方は、通常の再入国許可を取得する必要があります。

  • 在留資格取消手続中の方
  • 出国確認の留保対象者(犯罪などで国外逃亡のおそれがあると判断された方)
  • 収容令書の発付を受けている方(入管法違反により収容命令が出されている方)
  • 難民認定申請中で「特定活動」の在留資格をもって在留する方
  • 日本国の利益または公安を害するおそれがあると法務大臣が認定した方

正規の手続きを経て在留している外国人従業員の方が、上記の対象外に該当することは通常ありません。ただし、人事担当者としては従業員が対象外に該当しないかを事前に確認しておくことが大切です。

出典:出入国在留管理庁「みなし再入国許可(入管法第26条の2)」 2026年4月確認

みなし再入国許可の注意点(5つのリスク)

みなし再入国許可は手続きが簡便な反面、いくつかのリスクがあります。特に企業の人事・総務担当者の方は、外国人従業員の一時帰国時に以下の点を確認してください。

期限延長ができない

みなし再入国許可で最も重要な注意点がこの点です。通常の再入国許可であれば、やむを得ない事情がある場合に海外の日本国領事官等を通じて有効期間の延長を申請できます。しかし、みなし再入国許可には期限延長の仕組みがありません。病気、災害、家族の事情など、どのような理由があっても、期限内に再入国できなければ在留資格を失うことになります。

在留期限が1年未満の場合は特に注意

前述の通り、在留期限が出国の日から1年を経過する前に到来する場合は、在留期限の満了日がみなし再入国許可の期限となります。たとえば、在留期限が3か月後に迫っている場合、実質的にみなし再入国許可の有効期間は3か月しかありません。在留期間更新のタイミングと一時帰国のスケジュールを慎重に調整する必要があります。

再入国できなかった場合、在留資格が失効する

みなし再入国許可・再入国許可のいずれにおいても、有効期間内に日本に戻らなかった場合、その時点で在留資格と在留期間は消滅します。再び日本で働くためには、新たに査証の取得と在留資格の申請を行う必要があり、相当の時間と労力がかかります。特に、病気や天災など予期せぬ事情で帰国が遅れるリスクも考慮して、余裕を持ったスケジュールを立てることが重要です。

永住者が特に気をつけるべきポイント

永住者の方がみなし再入国許可で出国した場合、有効期間は同じく1年です。永住者は在留期間に制限がないため、みなし再入国許可でも問題ないと感じるかもしれません。しかし、1年以内に再入国しなければ、苦労して取得した永住者の在留資格が失われます。永住者の在留資格の再取得には大きな労力と時間がかかるため、帰国が長引く可能性が少しでもある場合は、最長5年の有効期間を持つ通常の再入国許可を取得しておくべきです。

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企業の人事担当者が確認すべきこと

外国人を100人以上雇用している企業では、従業員の一時帰国や海外出張の管理が重要な業務のひとつです。以下の点を確認・管理しておくことをおすすめします。

  • 出国前に従業員の在留期限を確認し、みなし再入国許可で十分な期間があるかをチェックする
  • 長期出張の場合は、通常の再入国許可取得を検討する
  • 再入国許可を取得せずに出国することがないよう従業員への周知を徹底する
  • 在留カードの有効期限・更新スケジュールを一元管理できる体制を整える
  • 帰国予定日を事前に把握し、期限超過のリスクを早期に発見できるようにする

よくある質問(FAQ)

Q. みなし再入国許可の手続きを忘れて出国してしまった場合はどうなりますか?

みなし再入国許可の手続き(EDカードへのチェック)をせずに出国した場合、在留資格が消滅してしまう可能性があります。その場合、日本に戻るためには新たに査証を取得し、在留資格を申請し直す必要があります。出国時には必ずEDカードのチェック欄を確認してください。

Q. パスポートの有効期限が切れそうですが、みなし再入国許可は利用できますか?

みなし再入国許可の利用には「有効な旅券」の所持が条件です。パスポートの有効期限が出国中に切れてしまう場合は、渡航先の国の入国条件も含めて、事前にパスポートの更新を行っておくことをおすすめします。

Q. 在留期間更新許可申請中ですが、みなし再入国許可は利用できますか?

在留期間更新許可申請中または在留資格変更許可申請中であっても、再入国許可またはみなし再入国許可による出国は可能です。ただし、みなし再入国許可で出国する場合は、従前の在留期間の満了の日から2か月を経過する日または出国の日から1年のいずれか早い日までに再入国する必要があります。さらに、再入国後は従前の在留期間の満了の日から2か月を経過する前に、申請先の出入国在留管理局で申請結果を受け取る必要があります。この期限を過ぎると、申請中であっても不法残留となるため注意が必要です。

出典:出入国在留管理庁「出入国審査・在留審査Q&A」Q61 2026年4月確認

Q. 海外で病気になり、1年以内に帰国できそうにありません。どうすればよいですか?

みなし再入国許可で出国した場合、残念ながら有効期間の延長はできません。期限を過ぎると在留資格が失効します。このようなリスクを避けるため、長期滞在の可能性がある場合は最初から通常の再入国許可を取得しておくことが重要です。通常の再入国許可であれば、海外の日本国領事官等を通じて延長申請が可能です。

みなし再入国許可についてのまとめ

みなし再入国許可は、短期的に本国へ帰国する外国人従業員にとって、面倒な手続きを省略できる大変便利な制度です。空港でEDカードにチェックを入れるだけで利用でき、手数料もかかりません。

ただし、有効期間は最長1年(特別永住者は2年)で、期限の延長は一切できません。期限内に再入国しなければ、それまで保有していた在留資格が失われるという重大なリスクがあります。特に永住者の方は、永住者の在留資格の喪失に直結するため、慎重な判断が求められます。

企業の人事・総務担当者の方は、外国人従業員の在留期限・再入国許可の種類・有効期限を一元的に管理することで、在留資格の失効という最悪の事態を防ぐことができます。2025年4月の手数料改定や、今後予定されている手数料の大幅引き上げの動向にも注意が必要です。

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著者 ビザマネメディア編集部

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